第27話 止められない濁流
「あ、おう いつでもいいぞ」
ナオキ「うおおおおおらあああああ!!!!」
ナオキが剣を振り下ろすと前の目の前の崖は勿論、対岸の崖も破壊された
さらに衝撃波で周辺の崖も一斉に崩壊してがけ崩れが起きた
(やっぱり、こいつの力は相当なもなものだ!何者なんだこいつは!?)
そんなことを考えていたが俺も負けじと全力で力を込める
「よし!うおおおお!!」
崖と地中から大量の根を引っ張り出し、がれきを掴み全力で堤防を作る……が流れの中ではそれもできなかった
木の根は水圧で破壊され、がれきもばらばらに砕け散ってしまった
「そんな……」
俺は自分の無力さをわずかな希望ごと無慈悲に打ち砕かれたことで呆然とした
するとナオキは俺の背中をパァンと叩き
ナオキ「次だ!軌道を変えるぞ!どこを切ればいい!?」
「ここでは流れが速くて無理だ!草原に出たら波は横に広がる、村の方に行く波の進路を地面を削って変える!」
ナオキ「よし!行くぞ!!」
ナオキは俺を抱えて飛び上がる そのスピードと跳躍力はもはやさっきまでの比ではなく抱えられた俺はすさまじい重力に耐えるので精いっぱいだった。
ナオキ「もう少しで草原だ!!」
ナオキと俺は何とか草原に出ることができたが、そこには一面真っ黒な水で覆われた黒い草原が広がっていた…
ナオキ「そんな……いつの間に……」
川幅が広がったことで流れの速さは落ちていたがもうすでに村を飲み込み始めていた
「嘘だろ……」
崖の下が汚染水のためナオキもさすがに足を踏み出せないでいた
(あきらめるな、できることやるんだ)
俺は自分を奮い立たせ
「ナオキ!!まだ村全てを覆ったわけじゃない きっと生きている人がいる!」
俺はそういうとナオキの足を膝までシーツで多い、植物繊維に働きかけ密度を上げ長靴のようにし、つるで足に巻き付けた
「いけ!これならまだ間に合う!!はねた汚水に気をつければこれで大丈夫だ」
ナオキ「.....そうだな、すまない!ありがとう!」
ナオキは再び飛び上がると黒い草原をかけていった
俺はそんな背中を崖の上で見ていることしかできなかった……
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