第24話 尋問

ナオキ「さて……まずは名前から聞こうか?」


???「俺の名前はホウガ……だ」


ナオキ「ホウガか 妙な真似はするなよ?今度は左腕も切り落とすぞ」


「安心しろ、ちゃんと手を重点的に拘束してある。」


ホウガ「それもあるが俺の能力は燃費が悪くてな、今の俺には霊気が少ない......これ以上は死んでしまうよ」


ナオキ「霊気?なんだそれは」


ホウガ「そんなことも知らんのか、知識なしでよくまああれほどの技を打ったものだな」


「で?霊気とはなんだ?」


ホウガ「お前もか、どうやら基礎から教えた方がよさそうだな」


そういうとホウガはゆっくり話し始めた


ホウガ「まず、この世の人間はすべてこの世の体とあの世の体を持っている。あの世の体は魂のことだな。


そして霊気はその魂とこの世の体を繋ぎ止めるための接着剤のようなものさ。」


「だから無くなったら死ぬのか」


ホウガ「そう、そしてあんたらや俺の使っている能力はその霊気を使える力……転生者のみが使える代物のことさ。」


「!?」


俺は思わずナオキをみる 俺は恐らく転生者だが、その理論だとナオキも転生者ということになるからだ


ホウガは話を続ける


ホウガ「そもそも人間にこんな能力は無かった、しかし魔族との戦争に伴う神霊の干渉で転生の儀が行われるようになった。神霊は転生の際、あの世で人間に霊気の操作を教えて転生させた。」


「そんなことされた覚えはないけどな」


ホウガ「そりゃあ、あの世の記憶は消されるさ。だが前世の記憶は残っているはずだぞ?それが何より転生者の証拠さ」


「その記憶もない場合はどうなんだ?」


ホウガ「はあ!? そんな転生者いるはずないだろ ナオキと言ったな?あんたはどうなんだ?」


ナオキ「……いや、俺も分からない」


何とも言えない沈黙が続いた


(……結局俺は何なんだろう?この知識は記憶でいいのか?だが以前の俺の記憶は全くないんだよなあ……)


そんなことを考えていると 


ナオキ「この話は終わりだ!俺たちの聞きたかったのはこんなことじゃないだろ!川が汚染された理由は分かった、だがなぜ森まで汚染する必要があった!」


(そうだ、こいつは水を扱う能力のはず……汚染水をつくるのは分かるが、森を汚染した理由と汚染の原因が分からないままだったな)


ホウガ「……まあ、簡単に言えば誤算だ」


「誤算!?」


ホウガ「ああ、数か月前にこのダムの水に蚊が大発生してね、どこからきたのか汚染水の中で適応したウイルスが蚊を媒介として拡散されてしまったのさ」


ナオキ「拡散されただあ!?ふざけんな!森の動物のほとんどが死んでんだぞ!」


ホウガ「そんなこと言われても俺にはどうすることもできないよ、金でも払えとでも?」


ホウガはにやつき、薄ら笑いをしながらいう。反省の色はまるでなしだ


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