第17話 木咲の森
木咲の森とはどうやら上から見ると花が咲いているように見えるからこのような名前がついたらしく、巨大な発達した地下水脈があり、年平均気温が低めで落葉樹で構成された森である。
時期が来ると葉は落ち、木々の間から大きな動物を確認しやすくなり狩りを行うそうだ。今はその一歩手前で葉が色づき森の恵みが最も多い時期になるはずらしいのだが今回はあまり良くないらしい。
そそんなことをナオキと話しながら川沿いを歩いているとふと気づいた
(村からそれなりに歩いたのに川に魚があまりいないような……)
俺はナオキに尋ねた
「なあ、村の近くの川は土壌からあふれ出た毒のせいで魚がいないことはわかるが、こんなに上流の方も毒が含まれているのか?さっきから魚がほとんどいないんだが……」
ナオキ「いや?そんなはずは無いぞ、汚染されているのはもともと畑があった場所までさ。このあたりは元々このままだからな。………だが確かに違和感があるな……こんなに川に生物いなかったっけ?」
「この川は木咲の森から流れているんだろ?その森に畑は?」
ナオキ「あの森に畑は昔から作られてないさ、なんせ霊脈が通ってないからな」
「???畑と霊脈に何の関係がある」
ナオキ「大ありさ、霊脈は命の帰る流れであり、命の生まれる場所でもある。だから作物は生き生きと育つ……らしい」
(…詳しい理屈は分からんのか)
「つまり霊脈の無い山にわざわざ作るメリットが無いということか…なおさら理由が分からんな」
ナオキ「修行ついでに調べてみるか」
「いや、修行よりも先に調べよう、生物が生育できないくらいの毒が流れているのは無視できない」
ナオキ「……つくづく稽古とかを後回しにするよな」
「いいだろ別に、それなりの山籠もりの準備はしてきたんだし お前はどうすんだ?」
ナオキ「行くよ俺も、気にならないわけじゃないし それにお前は木咲の森に行ったことないだろ、あそこはなかなか迷うぞ」
その後まもなく俺たちは森の入り口に着いた。
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