第4話 山の主

どうやらこの山は大きな湖を囲むように連なっており、そのすべての山から流れる川が注いでいるらしい。山の周辺は霧で覆われておりその先は確認することができない


そして最近、俺が派手に力を試したり獲物を狩っているせいかそれが川を伝って主に伝わったようでたびたび俺の周辺で大雨や地下水を溢れさせてくる。

(この山には俺以外の人の気配は無いし・・・・あからさまに俺を狙ってるよな)


もはやいたずらのような攻撃を受け続けた俺だが我慢の限界となり、嵐でボロ小屋ごと吹っ飛ばされたことでついに山を出ることを決断した。


「まったく心の狭い主様だ、最後に一発ぶん殴りに行ってやる。」


翌日俺は川を下り湖に到着


(大きな湖だな・・・・理由は分からんけどこれだけ俺のことを嫌ってる主なんだ、とりあえず爆発する果実を投げ入れとけば出てくるだろう)


ドボン!ドボボン!

俺はその場で作った果実を3個くらい投げ入れる


…………


ドッカーン!!!!!


大きな水柱とともに大きな水しぶきが俺にかかる


(……来たな)


湖の奥底から凄まじい勢いで何かが上がってくる。


ドッバアーン!!!!!!


先ほどより大きな水柱をあげて出てきたのはなんとナマズ!


「でっけーなんだこいつ」


ぶふぉおおおおお!!!!


とうなるなり、ひげを揺らし同時に水面が大きく波打つ。


「え?え?結構やばくない?これはまずいわ」


そう思ったそのすぐ後に巨大な津波が押し寄せる!近くの木につるを巻き付けなんとかとどまるが水圧が強く俺のつるの強度じゃすぐちぎれてしまった


「わあああああああーーーーーー!!!!!」


俺は津波に巻き込まれ、湖のなかに引きずりこまれてしまった


(あああ…..なんて弱いんだろう……俺)


……もう終わりかと思ったら俺は森を下って下流に着いていた。


(……ここは?井戸の中みたいだな)


どうやら湖から地下水脈を伝って何とかなったらしい。かくいう俺も記憶がないわけでなく地下の洞窟みたいなところを水と一緒に流されていた記憶がある。


とにもかくにも俺は何とか山から出ることに成功したのであつた。


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