ギャルゲーマスターの俺なら三次元の恋愛だっていけるはず!!!

ハル

ゲームの最初は単純作業だから焦らなくていいよな?

おかしい.....全てがおかしい......

何故だ、どこで選択を間違えたんだ?

俺は、暁 一颯、16歳高校入学して1ヶ月。

ずっと輝かしい青春を夢見てきた。

美少女に囲まれてちやほやされたり、バレンタインの日にはチョコで下駄箱がいっぱいとか。数えていたらキリがないくらいの希望はあった。


そう、希望は。


今現在、女の子どころかクラスメイトの誰一人とも話していない。俗に言うぼっちというやつだ。

そんな俺は、ゲームが好きだ。専門分野はギャルゲーだ。これ無しには生きられない。


そんな俺は大志を抱いている


そう!!!!!!

彼女をつくることかつ、ギャルゲーと百合漫画を充実させる事である!!!!!!!


今の俺は昔の愚かな自分ではない。

中学生だった時、美少女に囲まれてちやほやされたいと思っていた。そんな無謀な希望は捨てた。重要だから二度言っておく、俺はギャルゲーのようなハーレムは諦めたのだ。

ただ、俺は切に願っている。

一途な女の子に告白され付き合い、華麗な青春lifeを送りたいと。


と思っているがこの状況だ。

だが、心配ない。大体ギャルゲーの最初は変化がないのだ。

そうだから、この状況は想定内。元々ぼっちだった俺が急に友達ができるはずがない。

安心しろ、俺ちゃんと正しい選択を選べている。


そして、いつも通りの朝礼が始まった。何やら今日の朝礼は騒がしい。

「おーい、静かにしろ。ワクワクするのはわかるが転入生が落ち着かないだろ。

じゃあ、まず出席取るぞー」

「岩井ー」

「....はい、元気ですー」

「糸川ー」

「はい、元気です。」いつも通り出席を取っている。


そう、そして俺もまたいつも通り先生に忘れられてる。いや、ここまでくると嫌われている

のではないかと思う。


ある女子生徒が言った。

「あの...先生、暁くんとばしてます。」と

すると、「おお!忘れてた!えーと、暁ー」

「はい....元気です....」

「よし、これで終わったなー、じゃあ、皆が楽しみにしているであろう、転入生を紹介するぞー」


「ふーん、転入生か〜」

「......!?!?!?転入生!?!?ああ!!!そういえば先生が朝礼の始めに言ってた気が....

転入生だと.....!!!!!!!

これはビックイベントではないか!?!?!?

落ち着け、俺!!!!!

興奮して、選択を誤るな!!!!!」


「............以上が転入生の紹介だ。皆仲良くしてくれよなー」

「じゃあ、席は.....右の隅の席に行ってくれ」


「わかりました」...........ガラガラガラ

「あの〜.......よろしくお願いします」


「あぁ、よろしくお願いします。」


「......????

 .....うわぁぁぁぁぁぁ、色々考えていたら転入生の紹介終わっていたじゃねえかよ!!!

しかも隣になっていたとは!!!!!!!!

趣味どころか、名前も知らない.....

終わった、完全に選択ミスだ。深読みしすぎた。これは、バットエンド行きだ。

さよなら、俺の青春life。」

 

そして、朝礼が終わり俺の席近くには多くの人が押し寄せていた。

そう皆隣の転入生にいるからだ。

「くそ、本来ならばこの時間は転入生と俺が会話するターンだったのに!!!

俺としたことが...!!」


そんなことを考えてると休憩が終わり、数学の授業が始まった。

数学教師の中村先生はとにかく書くのが早い。俺は書くのが早いかったから最初から難なくいけたが、大抵の人はノートが追いつかず困っていた。

どうやら、転校生もノートが追いつけていないらしい。困った顔をしている。

が、「ノート見せようか?」なんて言えたら俺はこんなに苦労してない。


「はーい。今日のノートはここまでであとはプリントやるから隣の人と席くっつけろー、演習問題をする。」


「あー、いつものね、俺は隣いないから関係な....くない!?!?

そうだ、転入生がいた!!!

これはビックチャンスじゃね、いろんな意味で」とあれこれ考えながら席を転入生とくっつけた。


「私の名前は、橘 ハルヒ。名前知らなさそうな顔だったら一応言っておくね。

えっと、名前は....?」

「....!?俺の名前は、暁 一颯(かずと)、よろしく!?」

「ふふ、挙動不審だね、暁君ね。よろしく。」


「初めて喋った子が転入生って勝ち確じゃね...てか、俺本当に挙動不審だったわ、今気づいた。」


それからは特に何もなく問題を解いていた。

すると、彼女の筆箱から何やら、紙のようなものが落ちた。


この出来事が俺の人生の歯車を動かす鍵となったのだ。

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