異世界で冒険を

@HAZIME2004

プロローグ


俺はコーヒーを買おうとコンビニに入る。


「おいおい、あいつ矢間校のヤンキーだぞ」


「ダセー格好」


コンビニに入るなり俺を小馬鹿にするような声が聞こえる。


俺とタメか、一個上の高三そこらの男が2人。


こういう奴らは一睨みきかせれば。


「お、おい、こっち見てんぞ」


「お前がダセーとか言うから」


2人は罪の擦り付け合いながらそそくさとコンビニから出ていった。


「はぁ」いつもの光景にため息が出る。


ヤンキーであることに周りからの視線も評価も冷ややかなものだ。


俺は視線を避けるかのように路地裏へと入りヤンキー座り。


買ったコーヒーを啜りながらこう考える。


俺、なんでヤンキーなんかやってんだろ。


アイデンティティか、はたまた憧れか。


俺がヤンキーをしている理由。


そうだ、俺がヤンキーやってんのは周りから舐められねーようにだった。


虐められんのが嫌でヤンキー始めたんだったな。


そろそろヤンキー卒業して普通に戻るかね。


高校生になってまでくだらねぇいじめしてる奴もいねぇだろ。


そうやって考えを巡らしていると、俺がいる路地の壁が光りだした。


俺は驚き尻もちを着いた。


そして光はより一層輝きを増した。


路地に残ったのは飲みかけのコーヒーだけだった。

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