第19話 チーターゲームオタクVS国王軍全軍

 俺は、今国王軍を敵に回している。

 別に強いわけでもなさそうだが、どんなことをするのかはわかってない。

 とりあえず……中二病で……


「マジック、破壊神から預かりしこの魔法、マグマインパクト!」


 俺はこれだけで終わると思っていた。

 けれどそうではなかった。ルイがあの魔法を吸収してしまった。


「お前、いったい何者なんだ?」


「私は捕食能力を持っている者だ、ある程度のものなら吸収し、それを力にできる」


 そんな能力はあっていいのか?

 相手の力を吸収か……まずいなー、俺にとって不利じゃないか?

 俺は強いものを撃っていく、相手はそれを吸収して強くなる……

 どうにかしないといけないな……


「ルイ、お前の力がどこまで耐えれるか勝負だ!」


「いいだろう」


 いくら吸収できるといってもそこには限界があるはず……

 俺はゲームではほとんど負けない男だからな!


「行くぞー、マジックコマンド、ポイズンブレス!」


「キュウシュル、」


 また俺の魔法はルイに吸収されてしまった。


 毒も吸収できるのか!?

 吸収のことを、キュウシュルっていうのか。

 それじゃあ次は……


「マジックコマンド、ライグーン!」


「何の属性でも無意味ですよ!キュウシュル!」


 なんだこいつ、すぐに吸収するのはいいけどその力を使おうとしてない…

 何か企んでるのか?それは気にしなくてもいいかもしれないかな?

 でも、どうすればいいんだ?


 そう考えているとき、


「全軍突撃!」


「おーーー!」


 10万の軍をどう倒そうかな?

 せっかくなら楽しませてもらおうかな。


「システムコマンド、スピードアップ!」


 よし、これなら相手よりも早く終わらせれる。

 相手の動きがゆっくりに見える…


「それじゃあ、スキル、マグマインパクト」


 そう言って剣を下にたたきつけた。

 すると、また。


「キュウシュル」


 なんで!!俺のスピードについてこれるのはショウくらいのはず。

 まさか!?自動で発動するやつなのか?え!?めんどくさ!!


「しょうがないな、普通に剣を使うか……スキル無限連斬り」


 俺は5万まで倒すことができた。

 しかしなぜかルイがたまに俺のスピードに合わせるようになってきた。


 俺のスピードに合うようになられると困るんだよな。

 ……もう俺がつくった特殊技を使うかー。

 こういうのって最後に打つようなやつなんだけど……


「マジックコマンド、ダークマイ!この魔法ならルイでも吸収できないぞ!」


 これは、相手と同じ吸収魔法、相手に当たったら自動的に俺のところに力が入ってくる魔法……この魔法ユリが考えてくれたんだよなー、完全にルイとかぶった……


 俺の魔法がルイにあたると力をどんどん吸収していく。


「アキにしてはなかなかやるな…ちょっと限界がきている」


「それならすぐにいきまーす、スキル、マグマインパクト」


 マグマインパクトを撃つとルイは少し吸収したがほかの連中が7万は減ってしまった。


「大丈夫かなー?ルイ?」


 俺は少し挑発をした、これにも作戦がある。

 挑発して乗ってくれたら、動きが荒くなる…俺はそれを狙っている。


「そういっている暇もないだろう、エアブロー」


 そうルイが言った瞬間俺は飛ばされてしまった。


 エアブロー?周りにある空気をどうしたんだ?

 ゲームでもこんな技なかったぞ?


 そう思っている暇もなく…


「アキ、一発で終わると思ったか?エアブロー!」


 まだ俺は飛ばされている最中だった、俺の体力はあと40ほど。

 もうこれを食らったら死んでしまい、ゲームオーバーになる。

 しょうがねえなぁ……


「システムコマンド、クロック!……あんまり使いたくなかったんだよなー、これはさすがにゲームバランスぶっ壊れてるからな」


 このクロックは、俺以外のものすべてを1日に3分間止められるコマンド…

 1日に3分だけだったとしても時を止められるのはチートだ……

 でもこのコマンドは使ったあとに反動が来るんだよなー、覚悟しとかないと。


「スキル、夢幻連斬り!」


 あれ?なんか違うけどいいか。


 俺は、全軍を時間が止まっている状態で倒した。

 けれど最後にルイを、というタイミングで時間が来てしまった。


 まずい!!


 俺は口から血を出した…

 このコマンドの反動がきてしまい、俺はその場に倒れてしまった。


「アキさん!!大丈夫ですか!!」


 すぐさまユリが回復魔法をしてくれた。

 そのおかげで俺の体力は全回復し、コマンドの回数もすべて回復した。


「ユリ、ありがとうな…おいレナ、お前何やってるんだ?」


 レナはルイの後ろで震えていた。

 なぜかはよくわからないが。


「アキ、つよ!!」


「知らなかったのか?もともとですけど!?」


 それはいいとしてあとルイが残っている。

 最後にあいつが残るのはあんまり良くないな…

 最強でチート能力持ちだからな…


「勝負だ、ルイ!一発で決めようぜ!」


「望むところです」


 あいつはためていた力をすべて出すはず。

 それと対等にするにはやっぱり俺のチート能力を使わないと勝てなさそう…

 俺はコマンドの能力があることを知ったときは、あんまり使わない!って決めたはずなんだけど、結局使ってるんだよなー


「行くぞー!マジックコマンド!」


「私も行きます、マジック」


 なに!?あいつも魔法を使えるのか!?

 そんなの聞いてないぞ!


「マグマインパクト!」


「それでいいんですか?グランドインパクト!」


 俺とルイの魔法は爆裂魔法だったせいか、2人の魔法が強すぎて、今回は7層くらいか吹き飛ばしてしまった。

 俺たちはこの爆風で全員吹き飛ばされた。


「うわーーー!魔法が強すぎるーー!おいルイ!これはお前も層を壊したぞ!?」


「それは反省している…」


 俺とルイも反省をしながら飛ばされていった。

 そしてみんなが森の中に飛ばされた。

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