第11話 力の証明

 ショウの鍛冶屋に行くため村に行き、

 ショウに作ってもらった剣を実際に使ってみた。

 その剣は短剣で、俺に合うのはこれらしい、ゲームで、大剣にあこがれていたが……


「レナ?俺の相手になってくれないか?」


「全然いいよ!でも、行くからには全力で行かせてもらうよ!」


「そのほうが全然いい!こっちも本気で行かせてもらうぞ!」


 そして俺とレナの戦いが始まった。



 この剣、振りやすい!すぐに動くことができる!

 これはやばいな!


 俺に合うような剣じゃないと意味がないんだ、そう俺は思った

 俺はスキルも使ってみた


「スキル!ウォータースラッシュ!」


 本気で剣を振った、その時にレナも、


「私だって!スキル、火炎斬り!」


 俺のスキルとレナのスキルがぶつかり合った


「火と水だったら、俺の水のほうが強い!」


「私の火だったら水を蒸発できる!」


 すぐに決着がつく、そう思っていたんだが、そうではなかった、


「アキ!そっちが諦めてよ!」


「レナこそ!」


 どっちも譲らず、全然決着はつかなかった、

 レナは俺の何もコマンドを使っていない力だったら、ほぼ互角の力だった、


「おい!ショウ、俺にあった強い剣じゃないのか?」


「いや、別に強いとは聞いてないですけど?僕はただ、アキに合う剣って言ったからこう作った、」


 確かに使いやすいが、強くないと意味がないと思うが、

 レナの剣はどんな剣なんだろう、


「ショウ!レナの剣の強さを教えてくれ!」


「正直強いとは言えない剣だ、けれどバランスタイプだから全然いい剣ですね!」


 バランスタイプか、全体的にいいものバランスが取れているもの

 レナに合うものだな、今強いのも、あの剣とあいつの力がそのまま強さになってるってわけか

 そうなると相当強いってことになる、ボスダンジョンに行く前と強さがすごく変わったな…


「レナ、もう決めさせてもらう!スキル、7連斬り!」


「う……ま、負けないから!スキル、ダブルスラッシュ!」


 俺とレナの戦いは全然終わらなかった、

 そして2時間がたった


「も、もう…疲れたぞ?レナ、降参しろって…」


「い、嫌だ、絶対に負けない、から」


 2時間がたってもレナは諦める気がしない

 男として嫌だが、もう無理だ、


「レナ、もう降参だ、お前が強い」


「え?勝ったの!?アキに勝った!」


 ショウに作ってもらった剣を試すために戦ったはずだったが、

 いつの間にかレナとの勝負になってたからな…


「ショウ!この剣は確かに俺に合ってるが攻撃力が、」


「アキは馬鹿なのか?その剣は僕が作った剣だぞ?使っていくうちに強くなっていくものだぞ?」


 ショウは、もうため口になってる…

 まあ、ここのパーティーになれたんなら別にいいんだが、

 それにしても使っていくうちに強くなる、か…

 ゲームらしくていいな!俺はコマンドがあるせいですぐに終わってしまうから、

 こういうものもあっていいかもな!


「アキさん!大丈夫ですか?ボロボロですよ?今、回復しますね、ヒール!」


 ユリは俺を回復してくれた、

 俺の疲れも少しだけとれたような気がした


 ユリの回復魔法はやっぱりチートだな


「レナにも回復してくれ、ユリ!」


「えー、私はアキさんに勝ってしまったあの人にはしたくないです、」


 えーって、お前はヒーラーだろ、

 お、俺は知らないけど、そんなに嫌ならそれでいいし

 俺を応援してくれたことがすごくうれしい…

 で、どうせショウは、


「レナさん!すごかったですよー!」


「こっちに来ないでー!」


「なんだあれ、鬼ごっこか?」


 ショウはレナにはあれだが、一応作る能力としては完璧だからな、

 これは俺らのパーティーに入れる資格はある、

 入れる資格だけだけどな、


「ショウ!まだテスト残ってるぞ!」


 そういうとすぐ走って俺のところまで来た


「アキ、なんだよ、今レナさんにちょっとでも喜んでもらおうと、僕が頭をなでようとしてたのに…」


 やっぱりショウをパーティーに入れることは間違っているのか?

 これは間違っているようにしか思えない、でも鍛冶人は必要だと分かったからな、


「いいからショウ!最後のテストだ、俺と戦……」


「じゃあ行きますねアキ!」


 速い、速い!まだ準備してないだろ!!


 そして俺は剣が喉にあたりそうになったときにショウは剣を止めた


「これでよかった?アキ」


「馬鹿かお前!お前に準備という文字はないのか?」


「ない!僕のお父さんが、ダンジョンに行くことになったら速さが大事だ、って言われたから

 準備はいらないのかな、と…」


 お父さん?へー、お父さんが鍛冶を教えたのかな、

 いいな、俺の父さんは社長で金くれるだけだったからな、教えとかなかったなー


「よし、次は俺が準備できてからスタートだぞ?いいかショウ!」


「わ、分かった」


 ショウと俺との間隔10メートルほどあけて、俺は、準備運動をした


 運動する前に準備運動はいいことだからな、

 準備って言ってもあと剣を出すくらいか


 そして俺は剣を出した、


「準備完了だ!行くぞ!」


「じゃあ行きまーす!」


 ショウはすぐに攻めてきた、俺は来るところを予想して剣を振ったのだが

 いつの間にか俺の喉すれすれでショウの剣が止められていた、


「あ、あれ?速すぎないか?ショウ」


「そうですか?お父さんにトレーニングしてもらってやっとこの速さですよ?」


 ショウの父さんはどうなってるんだ?ショウは風のように速く来たぞ?

 父さんのほうが上って、父さんは光なのか?


「お、お前はパーティーに入れる……」


「やった!僕の力を証明できたぞ!…この言葉が言いたかった!」


「あ、そうですか…」


 まあ、ショウの力がどれほど証明されているのかはわからないが

 あいつはいろんな意味でチーター…だな、

 これならすぐにでも2層目のボスダンジョンに行けそうだな


「アキさん!大丈夫ですか?また負けたんですね…誰もを嫌いになりましたよ、」


「おいユリ?人間不信にはなるな?」


「はい!アキさんが言うのなら!」


 俺が言わないと人間不信になってたのか?

 それなら言ってよかった、それよりショウにいろいろ教えてもらうか…


「レナさーん!待ってください!」


「だから来ないでショウ!」


 あいつらは仲がいいのか?ほっておくか、

 いろいろ聞くのはあの鬼ごっこが終わってからにしよう…


「待ってようぜ、ユリ、」


「はい、分かりました」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る