第10話 『鍛冶人』
ダンジョンからでたときに、
急に現れたやつがいた。
「お前は誰なんだ!」
「僕の助けが必要じゃないのかな?と思ったから来ただけの人だよ!」
そいつを見てみると、赤髪で薄い服を着ている。
背中にはハンマーのようなものがあった。
何のためにハンマーを?それに2層目に来たのは俺たちだけのはず、
なんでここにいるんだろうか……
「お前はどこからここに来たんだ?」
「僕はここで生まれ育ちました!」
そんなことがあるのか……
これは国王軍でも知らないことを知ったぞ!
そ、それはいいとして……
「お前、名前は?」
「僕の名前はショウだよ!鍛冶人です!」
鍛冶人?あんまり聞かない、わけでもないが聞かない職業、能力?
まあ、武器をつくったり防具をつくったりできるやつってことか!
「僕をそのパーティに入れてくれませんか?」
「え?…そっちがいいなら別にいいぞ?」
武器と防具をつくってくれるのはありがたいからな!
すごく助かる!
「じゃあ僕はパーティーの仲間入りだね!」
……ま、待てよ?鍛冶人とかはあまり戦いに行くような感じじゃなかったような、
それじゃないとだめってわけではないし…いいか!でも。
「ちょっとテストをしてもいいか?」
「え?僕がですか?何をすれば?」
何がいいんだろう……
あんまりゲームでも鍛冶屋に行くこともなかったし、
ゲームの中ですら鍛冶人なったことは少ないからな。
うーん。
「まず俺の武器はいいか悪いかを見てくれ」
「はい!えっと、悪いですね!なんでこんなものを使っていたんですか?」
あ、そんなに悪かったんだ、コマンドで武器が出せても強さは変えれない……
わけではない、ちがう剣をコマンドで出してみるか。
「オブジェクトコマンド、攻撃力マックスの剣!」
これならいい剣って言われるよな……。
「おい、ショウ!この剣はどうだ?」
「だめだね!」
え?即答?攻撃力マックスにしたはず……じゃあ……
「この剣、攻撃力だけだよ、アキにあった剣じゃないと」
やっぱりコマンドじゃあできないものもあるか、
それじゃあ次は。
「俺にあった剣をつくってくれ!」
「分かりました、でもここじゃあ僕は剣をつくれないので、僕の鍛冶屋に来てください!」
「おう!レナ、ユリ!そこで花を見てないで行くぞ!」
そうして俺たちはショウの鍛冶屋に行った。
その鍛冶屋には、武器や防具をつくる材料と、鉄の机くらいしかなかった。
俺は鍛冶屋には鉄を焼くものなどがあると思っていた。
「鍛冶屋なのに、材料だけで大丈夫なのか?」
「僕は、このハンマーがあるだけで全然普通に作れるよ!」
そういって後ろにあったハンマーを取り出した。
そのハンマーが俺の顔にあたりそうになった。
「あぶねー!ちょっとは気を付けてくれ!」
「ごめんなさい…あの、そこにいる背の高い女の子は?」
…レナのことか?ユリは背が低いから、背の高い女の子っていうのか……
ま、まあいいや。
「レナのことか?」
「あ、あなたはレナさんですか!お友達から!!」
「さようなら、ショウさん」
あははは、出会いがあれば別れもある。
けれど別れが来るのが早すぎる、ドンマイだ、ショウ……。
「あのー、ショウ?俺にあった剣を作ってくれるはずじゃ…」
「あ!ごめんなさい!僕、忘れてました!」
そんなにレナのことでいっぱいでしたか……
こいつ、パーティーに入れて大丈夫なのか?
「じゃあ剣をつくりますよ?」
「ああ!頼んだショウ!」
ショウは、剣を作り始めた。
剣を作るのに、15分ほどかかるらしい。
俺はこれが早いのか遅いのかわからないが、俺は早いと思っているが、
その15分はレナとユリを見ていた。
「アキ!このスライム攻撃してこないよ!」
「アキさん!ユリがきれいな花を持ってきますね!」
「あ、ああ…」
正直この光景に慣れてしまった俺が怖い。
ユリはあれでもちっちゃいチーターヒーラーだし。
レナは…レナは………えーっと、剣士!
剣士でも、チーターヒーラーと同じように何かチート能力があるわけではないから……。
ま、まあ、それはそれで、普通の人がいても別にいいからな!
「アキさん!きれいな花ありましたよ!!」
「お?本当にきれいな花だな!」
「アキ?このスライム飼ってもいい?」
「飼わないでくれ…」
慣れていても疲れることは変わらない…疲れたー!
ちょっと寝ようかな?ダンジョンに入ってから寝てないし。
あー、もう眠くなって……
俺は寝てしまった。
4時間後
「わぁ!!お、俺、寝てたのか!もう夕方、剣は?」
「アキさん!起きたんですね!」
「あれ?ユリしかいないのか?」
「あー、ショウさんが剣を作り終わったことをいいに来た時に、急にレナさんのことを追いかけ始めて……」
ショウはレナに恋でもしたのか?
そんなことをするのは、好きだとしてもアホなやつしかしないからな。
「でもユリは何でここに?」
「アキさんに他のキレイな花を見せようと来たらアキさんが寝てたので、つい私も寝ました」
そうだったのか、恋愛ゲームなら、
あなたが好きだったから……みたいな感じなのにな……
それにしても俺は、ダンジョンで相当疲れがあったんだろう。
少しは寝ないと、頭が働かないから寝て正解だったかもな。
俺はショウとレナを探した。
そうしていると鍛冶屋に2人がいた。
「レナもショウも何やってるんだ?」
「私とショウで武器を作っていたんだよ!」
レナも武器を作れたら最強チームになるな!
「アキ?僕の作った剣、使ってみてくれないか?」
「おう!」
そして俺はこの作られた剣の強さ、
ショウの腕前を見るために、剣を試し始めた。
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