第119話ワルクラ配信2-5
というわけで現在二連勝中、そして次が最後の刺客となる。
対戦相手がことごとく自爆したうえでの輝かしい戦績ではあるが、せっかくここまで来たのなら全勝を狙いたいところだ。
「さぁ登場してもらいましょうか、最後に私の前に立ちふさがる刺客は――」
「お待たせ、待った? 皆の聖様が来たよ」
「これです」
「ははっ、ちょっと寝坊しちゃって準備が間に合わなかったから全裸で来ちゃったよ」
「お帰りください」
「お帰り。ほら、お帰りボイスが欲しいって言うから聖様渾身のイケボをプレゼントさ。全く淡雪君は甘えん坊だな」
「あっぶね、あらかじめ鼓膜破っておいて正解だったわ」
「鼓膜の先まで私の声を体に取り入れたかったんだね、このかわいこちゃんめ、嬉しくなっちゃうだろ?」
「やっぱこの先輩つえーわ」
改めまして、最後に企画に協力してくれるのは相変わらずの全裸スキンで登場してくれやがった聖様です、意地でも負けたくない。
コメント
:相変わらずの仲良し ¥30000
:性様あらゆる攻撃を吸収する耐性もってるからダメージが通らん
:何が遅刻や、さっきコメント欄にいたから絶対全裸で来たのわざとやろ
:これ(変態レズ配信者)
「ふふっ、それにしても淡雪君。あの屈強なる二人を倒して私の元まで辿り着いたこと、実に見事だと思うよ。そこでだ、手を組まないか? もし私に忠誠を誓うのなら私の持っている大人のおもちゃの半分をやろう」
「家がアダルトショップ化しそうなので結構です。あとそもそも勝ち抜き戦じゃないんで」
「ちゃんと使用済みだよ? 聖様使用済み限定アダルトショップ開けるよ?」
「業が深い店だな。これが本当の闇稼業ってな」
「何言ってんのお前」
「あー大海原に投げ捨ててやりたい」
「良いのかいそんなことして? 聖様アクアマンになってしまうよ? アクアマンのアクアマ〇コにトライデントが突き刺さってぷあはははっ!!」
「テンションを上下にシコるのやめろ」
全く、このままだといつまでも話してしまいそうだから無理やり企画を進めてしまおう。
恒例の建築テーマだが、最後ということで縛り一切なしの自由建築に決まった。なにを作ってもいいだけに従来の縛りありより更にセンスが問われると言ってもいいだろう。
だが、実は私はもう作るものを決めているのだ。開幕時点で今までよりずっと迷いのない建築に取り掛かることができている。頭より先に体が動いているイメージだ。
これは……すごいものが出来てしまうかもしれないな。
聖様も大方の予想通り迷いなく悠々と建築を進めているようで、これは双方とも結果発表が期待大かもしれないな。
その後もしばらくの間適度に雑談を交えながらも集中して建築を進めていたのだが、少々目が疲れてきたのもあり、一旦マシュマロ返答を挟ませてもらうことにした。
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「うん、もうこれ文章じゃなくてアートだよね。すごいんだけどどう返答すればいいのか分らんよ」
「匿名でなおかつ神出鬼没とかバ〇クシーみたいだ、聖様感動したよ」
「え、ワンチャンこれ書いたのバ〇クシー説ある? やっばテンション上がってきた!」
「一体このアートにはどんな意味が込められているのだろうか……考察が必要だね」
コメント
:まさかの大物アーティストによるストゼロ布教に草
:ま、まぁ想像するだけなら自由だから
:ほんとこの二人発想が自由すぎるwww
@シュワちゃんはエロの人としても名を轟かせつつありますがどうでしょう
ここらでいっちょ聖様に挑んでライブオン一のエロの人となって
《ストゼロの人》と《エロの人》の二冠に挑戦してみる気はありませんか?@
「だそうだよ淡雪君。私を倒してみるかい?」
「嫌です」
「よし決まりだね、それじゃあ今から下ネタ限定しりとりをして勝った方が冠を得るってルールで勝負だ」
「嫌です」
「それじゃあ聖様から行くよ、おち〇ちん」
「終わったじゃねーか」
「ふっ、確かにしりとりには負けたがエロの名は守り抜いた。勝負に勝って試合に負けたってやつかな」
「誰か助けて」
@聖様って配信外でも普段から下ネタ乱発しているんですか?@
「場と流れをちゃんと考えて言うようにしているよ、エチケットってやつさ。下ネタはやりすぎると人生詰む可能性があるから皆も空気を読んで使うんだよ」
「え、意外。エチケットとか聖様から最も遠い言葉だと思ってました」
「まぁ普段は言えないものだからこそ、いざ発言したときの感動も引き立つんだけどね!」
「焦らしプレイしてるだけかよ」
コメント
:しりとりの件のテンポに草
:あれだけライバー好きなシュワちゃんが唯一聖様には辛辣になるのすこ
:含蓄がありすぎて説得力がやばい
:聖様まじ性様
☆あとがき☆
もしかすると環境によってはマシュマロのアスキーアートが崩れてしまうかもしれません……
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