第36話マ〇カ配信4
あれから更に結構な回数レースを重ねた。
初戦があれだったので少し心配ではあったが、2レース目以降は練習の成果もあり割と満足のいく回数上位をとれている。
時間的にも次のレースが最後になるだろう。
いやぁそれにしても本当に楽しいなこのゲーム、リスナーのうけもいいし個人的にもはまったから今度また配信機会を設けよう。
ゲームの特徴として常に動きがあるし、リアクションが自然にとれるから見る側も楽しければプレイする側も楽しい、たまらねぇぜ。
「みんなも任〇堂をすころう!」
「突然どうしたの? あれだけのこと言ってたんだから今更媚び売っても遅いと思うよ? あとシュワちゃん意外とうまいね、ほぼほぼ経験者の僕と五分五分なのはびっくりだ」
「お金なくて買えないときからずっとライバーの実況見ながら、スマホをコントローラーに見立てて疑似プレイしてたからね! 私だって実質経験者なのだ!」
「今度ライバー皆でマ○オカート大会とかしようね」
「あれ、おかしいな? いつもより声が優しいぞ? はっ! これはまさかチャンスなのでは? 今度私と一緒にS〇Xしようぜ!」
「次のコースはどこかな?」
「なんでやねん!」
「シュワちゃん実は本当に芸人目指してる?」
コメント
:生きろって言ってんだYO! ¥1000
:聖母ましろんすこ ¥3000
:ライバー大集合大会期待
:光ちゃん大会なのにまた青甲羅を1位状態の自分に投げて自爆させたうえで1位とれるまで終われません始めないか心配
:上げて落とす天才
「お、コース決まった!」
「レインボーロードか。最後にピッタリだね」
うげぇ、どうやら作中屈指の難コースが来ちゃったようだ。
宇宙空間っぽいところに作られた虹の道を走る幻想的なコースなんだけど、いかんせん落下しやすいうえにカーブも急だから苦手だ。
慣れたら楽しいんだろうけどまだ経験が足りないから不安だなぁ。
そんなこと考えてる間にも当然ながら時間は待ってくれることなくカートは陳列され、レースを始めようとジュ〇ムがカウントの準備を始める。
もう不安がっていてもしょうがない! こうなったら違うこと考えて気分を変えよう!
「私の隣にいるハ〇ちゃんのカートってなんかア〇ルビーズみたいだよね!」
「え、それ僕ツッコまないとだめ? 過去1でツッコミ入れたくないんだけど」
コメント
:お茶吹いた
:唐突すぎだろwww ¥500
:ア〇ルビーズのことハ〇ちゃんて言うのやめろよ
:ア〇ルビーズだとしたらでかすぎで草
:コメント欄がア〇ルビーズ一色になるVTuberとかこれもう分かんねぇな
「ほないくどー!」
「どー」
うーんしっかりスタートダッシュはできてるんだけどカーブに神経使い過ぎだな、4位スタートだった順位がちょっと下降気味だ。
あ、ましろんに押されてコースアウトした。
「そうかましろん、君はそういう人間だったな、よろしい、ならば銭湯だ」
「戦争じゃないんだね」
「裸の付き合いを心から希望する」
「光ちゃんとかだったら全然いいんだけどね」
「なんで私はだめなの!?」
「身の危険を感じるからだよ」
「そんな……でも裸でいちゃいちゃする二人を見るのもありかもしれない! これがNTRってやつだね!」
「その言い方だと僕がシュワちゃんと寝たみたいな風になるからやめて」
「すいまそーりー」
「せめてあわちゃんとだったら一緒に入れるんだけどなぁ」
「!?」
「あ、またおちてやーんの」
「げ、言質とったからね!!」
「はいはい、機会があったらね」
コメント
:ま? マ? 真? ¥12000
:バタリ(尊死) ¥2000
:うん? 今裸の突きあいって言ったよね?
:まぁ音として言いはしたな、日本語って便利
:小悪魔ましろんすこすこのスコティッシュホールド ¥1000
:精神攻撃によわよわのシュワちゃんもすこ ¥1000
まずい! 惑わされて落下したのもあってもう二周目に入るのに最下位だ!
こんな状況だから確実にアイテムボックスはとって。
「お、走る卑猥だ!」
「キラーね」
よしよし、運も実力のうちってな、これで中位まで巻き戻したぞ!
しかも次のアイテムはボム兵、これを正面の直線上にいるましろんに当ててやる!
「ましろんよ、我が忠実なるしもべをくらえ!」
「おっとあぶない」
「ギャーボム兵こっちくんなあああぁぁ!!!」
ドッカーン!!!
「ぷーくすくす、持ち主のところに戻っていく忠実なしもべでよかったね」
「ぐぬぬ!」
コメント
:盛大な自爆で草
:絵に描いたような流れだったなwww
:ボム兵狙ったかのようにシュワちゃんに向かって歩いて草草の草
:流石笑いに愛された女 ¥1000
:楽しそうでええなぁ
むぅ、三周目に入って8位、これはなかなかまずくなってきたぞ……
「おいジュ〇ム、私を今すぐゴール前まで運べ、ストゼロあげるから」
「堂々と不正を行おうとしないで。あとそれで釣られるのはシュワちゃんだけだから」
これを打開するにはなにか大きな一手が必要だな……
そうだ! このコースには終盤辺りにアイテムなしで行けるショートカットがあったはず!
動画で見たことあるだけだし練習で試したこともないから初めてだけど、やらなければ下位がほぼ確定の場面。
どうせ背水の陣なんだから思い切ってしまえ!
「頭文字〇を見て鍛えたドライビングテクニックを見せてやる!」
「見るだけで実際に運転とかしてないのはご愛敬」
「トゥ! ヘァー!」
「あ、抜かれた」
やったやった! 成功したよみんなー!
コメント
:おお!
:ええやん!
:上位いけるか!?
:8888
結局そのまま勢いに乗って私が3位、ましろんが4位でレースは終了となった。これにて配信も終了だ。
よぉーし! 次の配信までにもっとやりこんで、うまいプレイ見せて皆を驚かせるどー!
「おつかれーシュワちゃん、ちゃんと配信切れてる?」
「おつかれー! 例の事件以降そこだけはきちっとしてるから大丈夫だよ」
「今では例の事件でライバー全員に通じるの草だね。あっ、最後に報告なんだけど、ライブオンのライバー全体で歌動画1本作る話は聞いてる?」
「うん、マネージャーさんから聞いてるよ!」
「そかそか。あれね、そろそろ企画が本格的に動き出すみたいだよ」
「まじで!?」
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