「ジョージ、順調？」

「ああ、今シッコとチッチが船外に出ている。アーム作業の誘導をしてもらうところだ」

「それは良かった。それからジョージ、朗報よ」

「何があった」

「その輸送船の仕様書を確認したわ。それにはね、緊急切り離しコックが付いているみたいなの」

「それはどこについている」

「円筒形の船体の、外側の隔壁の近くにあるはず。それを全て解放すると、ドッキングパーツが外れるそうよ」

　「確認してみる」とシッコの声が聞こえた。ジョージが「頼む」と言って、窓の外を見た。

（続く）

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