(二)‐2
「チッチは実験区画から実験関連の廃棄物と、前回捨てそびれた打ち上げ梱包材の収集を……」
チッチと呼ばれた女性は親指で背中の方を指して「あれも捨てていいんだよな」と言った。奥の区画との入口にビニール素材でできたコンテナ四つがまとまってその場で浮いていた。
「昔の日本の研究者が置いていった実験機材だ」
「構わない、もう使わないだろう」
ジョージがそう言うとチッチはすぐに奥へと行った。
「俺は補給船の分離担当だな。制御ブロックへ行ってくる」
「頼んだぞ、ケン」
「おう、任せてくれ」
ケンはそう言うと、壁を蹴って二人とは反対のブロックの方へ流れていった。
(続く)
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