13話 そんな…まさか!

その後いくつかのまるばつクイズを乗り越えて、最後の扉に差し掛かった。


ちょっと待てと……。

触手を伸ばして中を確認する。

 目の前には人型のロボット。それもかなりリアルな女の子の。おそらく王女を模してるんだろう。景色もピンク1色で、なんだか……エロい。


満を持して扉を開けて中に入ると


パンパカパーン!!

ファンファーレが、なった。


「なんじゃこりゃー!!!!」

「うるさい!頭に響くから叫ぶな!」

「あ、ああすまん」

「たく。それよりなんだろうな? これ」

「なんなんだ?これ」

「やめろー!!押すなー!」


ロボットの胸にある2つのボタン…おそらく乳首を模してるんだろう。それをスラスケが押してしまった…。右乳首だ。


「バカヤロー!!」

――ごごごごご。地面が揺れる。

「オメデトウゴザイマス。セイカイデス。ゼンモンセイカイデス。」

………は?

ロボットの真下の床が開き、ステージが登ってきた。そして誰かいる。


「やっほー! おめでとう!!」

……へ?

「リズちゃんの母で〜す! 一部始終見てました! 見事全問正解おめでとう!!」

……へ?


「誰だお前?」

「あ、君が最後の問題答えてくれた子かな? よくわかったね!」

「まなっ!!当たり前だろ!」


スラスケ…なぜ疑問を持たないんだ。しかも質問にも答えて貰ってないだろ。


「ちょっと待って、リズのお母さん…?」

「そーよー」

「え? 捕らえられたんじゃ…?」

「そんなわけないでしょ!」

「え…? でもパレードが開かれるとか…何とか…」


どういう事だ? 目の前にいる人がリズのお母さん…?

訳もわからずとりあえずリズを出した。


「お母さん…?」

お母さん!?ガチなの?

「リズ! よく頑張ったわね!」


よく頑張った…?


「どうして…ここに?」

「リズに修行させようと思ってね! 1人でここまでこれるかどうかを」

「ちょ、ちょ、ちょ!ちょっと待ってください。それじゃ、人間に捕まったって言うのは…?」

「私が流したう、そ」


人々を騙せる程の影響力を持つ者…しかもここは王都…そしておそらく城の中…もしかして…ゲームでよくある最後の敵は身近なやつだったって系…? 王女様!?


「え…それじゃ、僕達は何しにここに…」

「リズの協調性を育むためよ!」


なんだか納得いかないが……


「え…と、はぁ、分かりました。それであなたは…?」

「ん?」

「あなたは何者なんですか…?」

「私はリズの母であり、この国の第4王女よ!」


はぁ…どうりで、冒険者時代にいくら探してもいなかったわけだ…まさか王族が獣神だったなんてな…。いやしかし、ゲームやアニメでよくあるパターンじゃないか…。


「そ…そうなんですか。」

「というわけで1件落着ね!」

「リズ!良かったな!俺とスラオのおかげだ!」

「え…ちょっとよくわからないですけど…とりあえず母が見つかって良かったです。」

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