夜半

 朱纏は女は好きだ。だが子供を女として扱う趣味はない。隣で暢気に寝ている妻と交わるまで、あと数年の辛抱だ。

 その時を期待しながらも、後悔と恐怖が混じる程の愛しさを抱く存在など、知らないままでよかったのかもしれぬと黒髪を撫でつつ更けていく夜が、時おりやってくる。

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