好きな文章表現

 自分が好きな表現は何か、と考えると分かりやすい文章だ。楽に読める小説が好きなのだ。

 1回読んでわからなければ駄作である、と自作については評価している。言葉を変えれば、一読して伝わらなければ駄作なのだ。この点で言えば、第二回こむら川小説大賞にだした作品は駄作であった。

 しかし、伝わり易い文章とは何か、と思うと小説とのギャップを感じるのだ。伝えるだけならば説明文で良い。だが、説明文を小説とは呼ばないだろう。この齟齬こそが小説の難しさと言える。あえて伝えたい事象やテーマを直接述べずに伝えるのが物語である。

 また、これに関係しているのかも知れないが、世界観の説明などは好きではない。第一に、私は背後関係などの説明が無くとも苦もなく小説が読めるタイプである。逆にその説明が無駄に思えて仕方ないのだ。自作では世界観の提示などは最小限か全くしていない。


 それでは自分は小説の何処を楽しんでいるのか、と問われれば登場人物の感情の動きだ。その一点のみを読んでいるといって差し支えない。

 故に、自作の共通させるべき表現はこの感情の動きに他ならないだろう。これをより意図的に表す必要がある。

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