霧の形

日の中は明るすぎて

身を焦がして怪我をする

夜の中は暗すぎて

ぬくもりを求めて身を固める


日も夜もなくては寂しくて

あれば怖くて逃げてしまう

だから空の雲を落として

霧とともに霧となり

日の中でも夜の中でも

自由に彷徨い歩き続ける


身体も心も吹き抜けて

人の影に馴染ませて

できることを少しでも

気づかれぬようにやってゆく

もしも気づかれることがあれば

霧の中に素顔を隠し

また霧になれるように努めよう

それこそが本当の自分だと信じて


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