機械少女はいつも笑う

二髪ハル

プロローグ 

「異世界に行きたいな……」

 異世界……それは誰もが夢の場所だ。

 不思議な力の魔法を使って、色んな旅を冒険……。

「そんな世界に行きたいな……」

 そう呟くのは、須崎すざき 和希かずき。俺なんだけど、学校に行っては教師の子守歌を聞いて居眠りしてしまう。

 将来の夢とかは今はなく。ただアニメを見ては憧れを抱いている。

 もう、夜は真っ暗になっており。車通りが激しい交差点で、青信号になるのを待っている。

「……」

 良くアニメとかマンガで見るが、車やトラック、電車で轢かれて異世界に転生するって物語が多い。

「轢き殺されるのは痛そうだな……」

 痛みが感じる前にだったり。ぶつかって痛みが感じると神様に出会う作品が多い。

「実際に起きたら痛そうだな……」

 青信号になってから俺は渡りきり自分のアパートへ歩いてく。

 帰りの最中、公園があり自動販売機が置いてあった。

「コーラが飲みたいな」

 俺は自動販売機でコーラを購入してベンチに座った。

 キャップを開け、グイっと! 喉を潤していく。

「あぁ! やっぱりこれだわ……」

 ……異世界に行きたいな。

 

 ボーとしてると、目の前に一枚のカードがヒラヒラと地面に落ちていった。

「なんだあれ?」

 近くにいき拾うと何の変哲へんてつもない真っ白いカードだった。

「ん? なんもない――」

 

 いきなりカードが光り出してきた。

「あぁ! 眩し!」

 目が焼ける!

 10秒ほどすると光が消えた。


「……。――なぁ!」

 まぶたを開き見てみると、床が白く空が黒くなっている。


「どうゆう、ことだ……」


 辺りを見渡し見ても、街灯がなくフェンス、住宅街。自動販売機すらない。

 そして俺が座って飲んでいたコーラさえも……。


 平行世界、銀世界と言っていいほど。先が見えない。

「一体、なにがどうなってんだ……」


 すると後ろの方から女の子の声が聴こえた。

「それは貴方あなたが選ばれたからです」

「――!」

 後ろを振り返るとそこには上から下まで真っ白な服をきた。少女がこっちを見て笑っていた。


「ようこそ須崎 和希さん。協力お願いしますね……」

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