よみがえるマルクス

人々はまたマルクスを読む

かつて人々がそうしたように、彼らもまた、マルクスを読む

自らの苦しみの根源を、マルクスのかたる言葉に見出した


なんと皮肉なことであろう

神を信じぬマルクスは、今またこうして黄泉帰る

彼は信じちゃいなかった

神も、輪廻も、必然に


だけれども

彼は幾度となく死に

幾度となくよみがえった

猿の手にでも呼ばれたように

消え果てたはずの彼の言葉が


今まさに

彼の言葉がよみがえり

人々の中に幽霊が出る、マルクスという名の幽霊が


一度目は悲劇として

二度目は喜劇として

僕らのそれは、何度目だろう

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