47話 〜遊園地デート〜

「夜ご飯どこで食べよ〜」

遊園地デートを締めくくる観覧車に並んでおります。


「んー、ファミレスとか行く?」


「高校生のおサイフはシビアだもんね、そうしよ〜」

大人になったらもっと美味しいもの食べさせてやるからな。


「もう少しみたいだね〜」


「だな」

デート…。観覧車…。1番上に上がったら…とか有り? 手を繋いで、次はハグとか準備あるかな? キ…キス…早いか? でも、付き合ってから2か月ちょっと経ってるし。んー、普通がわからん。どのくらいで皆キスするんだ?


「暗くなってきたし、ちょっと景色綺麗に見えたりするかな?」


「おぉ、かもな〜。楽しみだな」


「うん!」

…純粋に楽しんでるさくらの前でこんなこと考えてる場合じゃないか! 心から観覧車楽しみます!




\あ、カップルですかー?/

え、何急に。カップルですよ…?


「はい〜」


\少々お待ち下さーい/

え、カップルは抜かされる運命だぞ。的な感じなの?


\はい、どうぞ〜/

…なるほど。



「カップル用のとこあるんだね〜」

2人乗って、向かいになんか写真撮れるよ〜みたいなものなどが並んでいる…。観覧車にカップルシートか。これ、知らずに片思いの人とか並んだら“カップルですか?”“いえ、違います!”で心折れるぞ。


「面白いな、知らなかったわ」


「だよね〜、あっち綺麗ー!!」

ん? さくらの顔が赤い…。さくらはこの遊園地調べて来たんだよな。最後に観覧車乗りたいってことはカップルシートのこと知ってたのか?


「さくらは知ってたの?」


「へ?」

うん。そのリアクション、知ってたのね。


「知ってたんだ。カップルシート乗りたかったの?」


「…うん」

かわいい!! 最高!!


「知らなくて悪かったけど、じゃあ乗れてよかったな〜」


「うん! あとね、このカップルシートですることがあって…。お願いしてもいい…?」


「お。おぉ」


これは…カップルシートで頂上に行ったらキス…とかそういう展開!? マジ!? おぉぉ、緊張する!! うまくやるんだぞ、俺!!!

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