恋をした君と振り回される僕

第19話

「ふーくん、帰ろ〜」

「おぅ」

金曜日の放課後って最高っすよねー。

「ふーくん、この後予定ある？」

「ん？ どっか行く？ 暇だけど」

さくらが放課後に誘ってくれるの珍しいな。

「放課後デート…しない？」

放課後…デート。さくらから言われるとドキッっとするなぁ。

「おぉ。いいじゃん」

「やったー！ どこ行く？」

「んー。放課後デートっぽいところってどこだろ」

「カフェとか？ 公園…。んー、ゲームセンター。ボウリングー」

色々出てくるな。楽しそう。公園は…子供達いそうだよな。ゲームセンター、ボウリング…。カフェが1番良さそうだけど。

「ふーくんはどこがいい？」

ここはさくらの行きたいとこにしてやりたいなぁ。

「さくらが選んでいいよ」

あ、でもこう言うのは投げやりで嫌なのか？

「えっと。俺が選んでもいいし、さくらが選んだとこに行きたいかな」

ん。俺日本語おかしくね？

「うふふ。ありがと！ じゃあ、カフェに行こう！！ 駅前のとこ行きたかったんだ〜」

「おぅ、行こうぜ」

俺もカフェって思ってたー！！ いや〜、俺とさくらは相性バッチリだなー！

「ここのカフェ〜」

おぉ…。

「オシャレだなー…」

「だよね〜！ 外装も内装もこんなにオシャレだけど、自由な感じで良いってゆみりんが言ってたの〜」

「へぇー、ゆみさんが」

「あ」

「お？ どした？」

さくら、赤くなってる？

「ううん、なんでもないよー」

あ、もしかして。

「さくら、ゆみさんに聞いたの？ オススメ放課後デートスポット」

「…」

図星っぽいな。耳まで赤くなってかわいいなぁ。あ、たくにこの間耳まで赤いって言われたけど…俺今は大丈夫だよな？

「当たりか？ あはは、さくら。ありがとな、入ろ？」

「うん。バレちゃった〜。入ろう入ろ〜」

\カランカラン/

照れてるさくらかわいいなぁ。ってか、俺のために…俺たちのためか。俺たちのためにデートスポット探すさくらかわいすぎるだろ！ 俺もさくらのために勉強しよ！

「いらっしゃいませ、お2人ですか？」

「はい」

「では、こちらのお席へ。ごゆっくりどうぞ」

「ありがとうございます」

ちょっと落ち着いた空間だけど、良いとこだなぁ…。こういう放課後デートもありだな。さくらもワクワクしてますって感じだな。よーし、放課後デート満喫しますか！！