今日こそは
まる
勇気を
「んああ〜っ!どうしたらいいの〜!」
「詩織ちゃん、どしたの??」
「真由〜、、」
真由は ああっ!って顔をして
「秀くん?」
「かっこよすぎて困るんだよ〜っ!」
「秀くんの事ずっと好きだよね、詩織ちゃん。」
「いや、好きとかじゃないと思うんだけど、、なんか、、ヤキモチ妬いちゃう、」
「それは好きって事だよ?」
これが好きなのかぁ、って思いつつ
「秀、人気じゃん、、」
と呟いた。
秀はほんとに男女問わず人気があって、私は秀の世界に居るのかすら分からない、でも嬉しい事もある。
散髪した時は気付いてくれたし、いつもよく目が合うし、勉強も教えてくれたり、、ね。
「真由〜、助けてよ〜!」
「何回か言おうとしてたじゃん?あの気持ちで頑張ればいいよ!今日こそは、、頑張って!」
「ええ〜っ、」
「はやくしないと誰かに取られるよ?」
「それはやだ。」
「じゃあ、頑張ろ〜!」
今日の放課後、言うことにした。
今からドキドキしてる、、これ、、無理かもしれない、、
授業中もその事ばっかりで、話なんか頭に入ってこない。
「いったぁっ?!」
周りの視線が集まって来る気がした。
「鈴木、うるさいぞ〜」
「すいません、、」
めちゃくちゃ恥ずかしいじゃん、、
「ぼーっとしてるから悪いんじゃん?」
って小声で言いながら秀はニヤニヤしていた。
「秀、、!やめてよ〜、、」
「しらね〜」
ってニヤニヤしてる。
「なんなの〜…こっちの気持ちは知らないくせに、、」
「??」
’’秀、今日放課後空いてる?’’
って書いた紙を渡す
’’奢れってか?’’
’’違うよっ!いつもみたいに話そ〜よ!’’
’’しゃーなし。’’
なんてやり取りをして、授業なんてほとんど聞いていなかった。
放課後。秀と2人になった教室。
「なんだよ〜!わざわざ俺と話すの予約するなんてさ〜!」
「いいじゃん!そういう気分?」
「なんだそれ笑」
「秀、、あのね、、」
「ん?」
「す、、、」
「す?」
「すき焼きって美味しいよね!」
「すき焼き?!いきなりだなぁ、、笑 すき焼きかぁ、最近食べてないなぁ、、食べたいわ、俺。」
「私も最近食べてないよ!食べたいよねぇ、、」
「一緒かよ!笑」
「一緒だね?!」
………こんなんじゃダメだ、、勇気を振り絞らなきゃ。
「あのねっ、」
「なに〜?」
「私ね、秀の事、、」
心臓のドキドキが聞こえてくる。自分の手をぐっと握る、
「秀の事、好きですっ!」
秀はびっくりしたのか固まっている。
「初めて見た時からずっとずっと、好きなの!!」
「詩織、、」
秀は下を向いた。
ああ、ダメだなって思った。
「すごい顔になってんぞ?」
いつの間にか、秀はこっちを見ていたみたい。
「ごめっ、」
ごめんね、秀、忘れてって言おうとした途中で、秀の声に遮られた
「なぁ、俺、詩織の事、好きじゃないなんて言ってないよ。俺、詩織の事好きだから、ちょっかいかけたりしてたんだよ、」
秀から好き、と言われて、私は頭が追いつかなかった。
何故か涙が溢れてくる。
「秀、、っ」
「え、あ、大丈夫か??」
「ばかぁ、秀のばかぁっ、、嬉しいよっ、、!」
「これは俺から言わせて。俺と付き合ってくれませんか?」
「うんっ、、、!!」
「よろしくな?詩織!」
こんな夢みたいな話、ほんとにあるんだね、、これから色んなことがあると思うけど、秀と一緒に乗り越えていきたいなぁ。
今日こそは まる @maru_33726
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