あいつなんかに?!

あいつなんかに?!


あ、あいつは夕斗って名前で。


購買に夕斗と一緒に行って一緒に昼を食べてる今の状況。


夕斗は、美味しそうにパンをほおばりながらニコニコしている。私は夕斗をちらちらと見ながら、ドキドキしているのがバレないかと思いつつ食べていた。

「心海?」

話しかけられても私は顔をなかなか見れなかった。

「なに、」

いつものように返す。

「一緒に来てくれてありがとう!」

ってニコニコしながら言われるから私の胸はまたドキッっと鳴った。

「いいよ、またいつでも。」


またいつでもなんて言ってしまった。びっくりだ。

「うん!わかった!」

って笑顔で。


あ〜!もう腹立つなぁ〜っ!って思って寝たフリをする。フリをしていたら舞が

「心海、心海!」

って言うから

「なに?」

体を起こしてそう聞いた。

「昼の時、夕斗くんと居たよね?」

「あ、うん、」

「心海、夕斗くんの事、、」

「いや、その、あいつを見ると胸がドキドキしてるというか、それが分かんなくて腹立つんだよね。」

「心海、それは私が翔也くんが好きなのとおんなじだよ、それが恋なんだよ!」

「恋ぃ?!あいつなんかに?!」

「心海〜っ、ふふふ〜」

「なに、こわいんだけど、」


初めて私は恋をした。少し前からだと思う。恋なんだってことは今、知ったけど。なんであいつなんだろう。

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