月を見上げた日

いつもなら目もくれないだろうに 

なぜかその日は帰路の途中で月を見上げた


大きな月が私を見下ろしている 

心が満たされていくようだった


……もし、あの時月を見上げていなかったら私は死んでいなかっただろうに……


月を見上げていた私は 

猛スピードでこちらに逆走してくる車に

気づかず巻き込まれてこの世を去った

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