第161話 母の愛
「に、憎い、全てが……憎い! 死ね! 死ね! 愚かな人よ、滅び去りなさい!」
アリアの口から怨嗟の声が上がり、目の前に立つヒロを憎しみの目で睨みつける。その瞳は赤く燃えるような瞳に変化し、心から湧き出すドス黒い感情が彼女の顔を醜く変えていた。
引き裂かれるような心の苦しみから逃げ出すかのように、手にしたナイフを両手で持ったアリアが走り出した。
目の前に立つ人が憎い。その顔に見覚えはあったが、誰だったか思いそうとすると、心の中から湧き出る怒りと憎しみに、心を真っ赤に塗りつぶされ思い出せない。
苦しい……怒りの吐口がなく溜まり続ける憎しみが、心の中を破壊して外に噴き出さんとしている。
本能は心が破壊される前に、憎い人を殺せば苦しみから解放されると叫んでいた。
「人は滅びなさい!」
アリアの持つ狂刃がヒロに向けられた!
「アリアさん、すみません。緊急措置です。許してください!」
アリアの攻撃を手で横に払い、簡単に避けるヒロ……同時に足を出しアリアの足に引っ掛けると、彼女は宙を舞い地面に頭を打ちつけ動かなくなってしまった。
狂化したとしても身体能力はさほど変わらず、素人のアリアに
「問題はこっちですね」
ヒロは憤怒の注意を払いながらも、横たわるリーシアの横で槍を持ち構える者を見る。
「グゥ! 憎い……憎い! 拙者を……影が薄いと呼ぶ奴らが憎い! 滅べ! 滅べ! みんな滅び去れ!」
リーシアを跳び越えて、槍を手に若手NO.1戦士がヒロに襲い掛かった!
「こっちは手加減できそうにありませんよ」
オクタやオク二郎ほどではないが、言うだけはあってムラクの動きは鋭い。くわえて剣を手にしていないヒロでは分が悪い。仕方なく距離を取ろうとバックステップを踏むが、後方から憤怒がヒロを貫こうと禍々しいオーラをまとった貫手を繰り出していた。
「Bダッシュ!」
震脚とBダッシュの複合技で間合いを取ろうと横に飛ぶが、震脚を踏んだ足に鈍い痛みが走り攻撃を避けるタイミングが一瞬遅れた……ムラクの攻撃がヒロの頬を掠め、血を流しながらも無理やり距離を取る。
「クッ、震脚で足に痛みが……」
「震脚の連続使用はダメです! 長い時間を掛けて体を作り込まないと技の使用に体が耐えられません!」
足を痛め、顔の表情を曇らせたヒロ見たリーシアが、すぐに彼の身を案じアドバイスを送る。
「ウラコンのボディーにブレステⅤのCPUを載せて無理やり動かしているようなものか……」
「憎い! 存在感がある奴が憎い! 滅べ! 滅べ! 影が薄いやつ以外は、みんな滅び去れ!」
だがそんなヒロに間髪入れず、違う意味で憎しみを込めた槍を振るう、ムラクが襲い掛かる!
「ム、ムラクさん本当に狂化して操られてますか⁈」
突き出された槍をかい潜り、懐へとヒロが入り込む。槍は
「悪いですが、寝てください!」
ヒロの飛びヒザ蹴りがムラクの腹を狙い、リーシア直伝腹◯◯◯シリーズが炸裂する……だが!
「なっ! 硬い!」
瞬時に闘気を腹に集中し、腹ヒザ蹴りをガードしたムラク……お返しとばかりに手に持つ槍の石突きをヒロに突き出す!
飛びヒザ蹴りで足が地に着いていないヒロは、二段ジャンプを発動し後ろへと飛んだ。
ギリギリのタイミングで避けるヒロ……体勢を立て直し、見様見真似でリーシアが得意とするいつもの構えを取る。
「ムラクさん……若手NO.1に偽りはなさそうですね。確かに強い。殺さないように戦うのは難しそうです……
「憎い! 存在感がある奴が憎いぃィィィッ!」
「はっはっはっはっ、いいぞ。そのままソイツをそこに留めておけ」
狂気に心を支配されたムラクに、後ろから憤怒が命令を下すと……ヒロの顔を見ながら下卑た笑いを浮かべた。
「クックックックッ、いいことを思いついた。おまえには、母が受けた心の痛みを万分の一でも感じてもらおう」
「なんだと?」
憤怒の言葉にヒロは気がついた。いつの間にかリーシアから離され、二人の間にはムラクと憤怒が立ちはだかっていることに……そして憤怒が笑いを浮かべながら、指一本動かせずに横たわるリーシアの元へと歩き出した。
「しまった! Bダッシュ!」
憤怒の次の行動に予想をつけたヒロは、その歩みを止めようとBダッシュで加速して憤怒に迫る……だが、その進路上にムラクが立ちはだかり、槍を突き出してきた!
「あなたに構っている暇はない!」
槍を二段ジャンプで回避し、ヒロが頭上を飛び越えようするが……ムラクの突き出し避けられた槍がその軌道を変え地面に突き刺さると、棒高跳びの選手の如くムラクが宙に飛び上がる。
二段ジャンプを使ってしまい、もう空中で攻撃を避ける手段がないヒロに、ムラク繰り出した後ろ回し蹴りがクリティカルヒットする。
高いステータスにより、ダメージはあまり入っていないが、空中でバランスを崩したヒロは、そのままムラクともつれるように地面に落下していた。
「グッ! リーシア!」
すぐさまヒロは立ち上がり、憤怒を止めようとするが……憤怒とリーシアに気を取られた隙に、ムラクの腕がヒロの首に巻きつき、締め上げられる。
ムラクはさらに空いた手足を器用に使い、槍でヒロの動きを封じ込めてしまう。槍にムラクの全体重が掛かりヒロの体に食い込む! ヒロは首を絞め上げるムラクの腕を掴み、それ以上首を絞め上げられないよう必死に抵抗する。
いくらステータスが高かろうが、人の身に変わりはない。首を絞められ酸素が脳に運ばれなければ、死んでしまう……ブレイブスキルで一時的にステータスが上がっているヒロとて例外ではなかった。
「マズイ……完全に極まって……」
「ヒロ! ムラクさん! 目を覚ましてください! クッ! 動いて! なんでこんな時に体が動かないんですか⁈ お願い動いて!」
だが、リーシアの叫びは草原に虚しく響くだけで、状況はなにも変わらない。そして……。
「はっはっはっはっ! いい気分だ! 我が怒りはこの大地に生きる
「憤怒!」
リーシアが怒りを込めて自分を見下ろす憤怒を睨んでいた。
「ああ、その顔だ! 実に良い! 我が母の痛みを知らない貴様らに万分の一でも、その痛みを味あわせられるのだからな!」
「お母さんの痛み? 私たちがあなたのお母さんに、一体何をしたんですか?」
憤怒の紋章が輝き、黒い禍々しいオーラが右腕に収束していく。確実にリーシアを殺すため、全てのオーラを一点に集める憤怒……右腕が、漆黒のオーラに染まる。
それは吸い込まれるような美しさと、全てを滅ぼす禍々しい力を兼ねそろえたオーラだった。
「話すことなど、もうないわ! 死にいく母を救うため、お前たち
「止めろー!」
ヒロが苦しみながらも叫ぶが、体の自由を奪う拘束は外れない。
振り下ろされる憤怒の拳……その時だった!
リーシアの瞳に憤怒に覆い被さる者の姿が映った。
「アリアさん、ダメです。逃げて!」
いつの間にか気絶していたはずのアリアが目を覚まし憤怒を後ろから抱きしめていた。
「お止めなさい……あなたのお母さんに何があったかは分からない。けど、こんな事を決して望んではいないはずよ」
「貴様、我が思念から抜け出したのか⁈ 離せ! 豚などに何が分かる。我が母の何がわかる!」
憤怒の力を持ってすれば、非力なアリアの腕など簡単に振りほどけるはずなのに、なぜか憤怒は振りほどけない。
アリアは抱き締める腕に力を込めて優しく憤怒を抱きとめる。
「分かるわ……どんなに姿を形が違っても、お母さんって言うのは子供の幸せを願うものなの。私はシーザーの幸せを、あなたのお母さんもきっと幸せを望んでいるはずよ」
「ふざけるな! ならば我が望むは人が滅んだこの世界だ! 人さえいなければ母は生きられる! 我が幸せは母と共にある事! そのためならば何度死のうが蘇り、一人残らず人を殺し尽くしてやる!」
「そう……あなたはお母さんが大好きなのね。でも考えて見て……その滅ぼそうとする人たちにも家族いて、誰にでもお母さんがいる事を……本当にあなたのお母さんはこんな事をあなたに望んでいるの?」
「……」
「これは我が望んだ戦いだ。母は関係ない……」
「そう……あなたは優しいのね」
「我は母のために生まれた……我が存在理由は母を助けること……我には人を滅ぼす以外に母を助ける術を知らぬ。故に我は人を滅するしか……ないのだ」
「やっぱり……フッフッフッ、子供はみんな同じね。お母さんを喜ばせようとして内緒で何かしようとして失敗する」
「……」
憤怒がうつむき振り上げていた腕を下ろしていた。
「うちの子もそうだったわ。いつだったかしら……うちは雄ばかりで雌は私しかいないから家事は私一人でこなすのよ。ある日、村の仕事をお手伝いしてたら帰りが遅くなってね。夫も帰りが遅いから急いで家に帰ったら……家のお台所が大変なことになっていたの」
「……」
「そこら中に色々なものがばら撒かれていて……魔物でも家に入り込んだのかと思ったら、まだ小さい息子のシーザーが葉っぱに乗せた焦げた肉を私に渡してくれたの。お母さんの代わりにご飯を作っておいたよって……」
「……」
「お台所をムチャクチャにされて、大事な食料をダメにされたら怒らない訳にはいかないのだけど……怒るに怒れないわ。だって私のために子供が何かをしてくれたのだから……怒るよりも嬉しさで心が一杯になったの」
「……」
「あなたのお母さんもきっと同じよ」
「……」
「あなたのお母さんに何があったの? 本当に人を滅ぼさなければお母さんを救えないの? 一人で悩まないで……教えてちょうだい。力になれるかもしれない」
「……な」
「え?」
憤怒が何かを呟く……アリアは自分の腹部に鋭い痛みが走ったのを感じ視線を落とすと、憤怒の手がアリアの腹部を貫いていた。
「ふざけるな! 汚らしい豚の分際で! お前が母と同じだと思うな!」
腹部から血を流し崩れ落ちるアリア……憤怒が汚物をみるような目でアリアを見下ろしていた。
「アリアさん! こんな時になんで! なんで体が動かないの!」
リーシアは叫ぶ……だが『六道開門』によって無理やり第二門をこじ開けた代償が、体の自由を奪い身じろぎひとつ取れない。
「豚ごときが母と同じ? 不愉快だな! ああ……実に不愉快だ! 決めたよ、人を滅ぼすと共に、お前ら不愉快なオーク族も一人残らず滅してやる!」
「だめよ……そんなこと……あなたのお母さんは望んでは……いない……」
「安心しろ、お前の息子は人とオークを根絶やしにした後、あの世に送ってやる! 息子と早く出会いたいならあの世で早く人とオークが滅ぶの願っていろ!」
「憎しみに……怒りに囚われては……ダメよ……」
「憎しみこそが糧! 怒りこそが我が力! さあ、せめてもの情けだ……息子の手でお前を殺してやろう! 子供がしてくれることは嬉しいんだろう? 幸せで一杯になるんだろう? よかったなあ! 幸せになれて! アッハッハッハッハッハッ! さあ滅びよ! 全て滅びよ!」
憤怒がアリアの前に立ち、再び右手の拳に禍々しいオーラを込め始める。
それはゆっくり、まざまざと時間を掛けてアリアに見せつける。息子の姿とその手で殺される残酷な光景をアリアに思い描かせ絶望へと叩き落とす悪夢だった。
そして憤怒の手に黒い漆黒のオーラが溜まり、貫手で倒れ伏すアリアに向かって拳を構えた。
「さらばだ! 我が母を侮辱した罪を後悔しながら死ぬがいい!」
「シーザー……」
憤怒が拳を振り下ろしたその時、アリアが息子の名を呟く……すると憤怒の今まさに振り下ろされた拳が止まる。
「は、はうえ……」
「ぬう? 体が動かん? まだ意識が残っていたか。忌々しい豚の息子が!」
憤怒の右目が赤い狂気に満ちた色から、青い空のように澄んだ目に変わる。
すると憤怒の体がその場に震え出し、拳を振り下ろした姿勢から全く動かなくなる。
「シーザー……」
倒れたアリアが息子の声に反応して憤怒の青く澄んだ右目を愛おしそうに覗く。
「母上……ごめんなさい。ぼく……母上を」
「いいの……私はあなたのお母さんなんだから……だからいいのよ……」
「ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい……」
シーザーは憤怒の中で全て見ていた……体を乗っ取られ母を自らの手で貫いたことを……その手で母の体を貫いた感触と温もりを……小さなオークは憤怒を止められなかった自分を責め謝るしかなかった。
「はっはっはっはっ! 最後に息子に会えてよかったな! だがそれも終わりだ! もうコイツの意識はなくなる。二度と表には出て来られからな! 息子が助けられなくて残念だったな!」
「……お願いだよ。だれか僕を殺して……このままじゃ僕は大好きな母上を……だからお願いだよ。誰でもいいから僕を殺して……僕を……」
憤怒の澄んだ右目から涙が溢れていた……それは悲しみ、嘆き、願い、さまざまな感情が込められた涙だった。
流れる出る涙……だがいつしかその涙は止まり、青い瞳は再び赤い狂気に満ちた色へと変貌した。
「ようやく消えたか。ひ弱な豚の息子も父親同様、意識を飲み込んでやったわ! もう意識が戻ることはない。さあ続きと行こうか! ああ、いい事を教えてやろう。お前の息子は、我が見聞きした事は認識できる。お前を殺す感触と悲鳴はしっかり伝わるから安心して死ね!」
そして憤怒はアリアに狙いをすますと、再び禍々しいオーラに彩られた拳を構える。
「お願い! 動いて! なんで、なんでこんな時に体が動かないんですか! 誰でもいいからアリアさんを助けて! お願い! 誰でもいいから! 誰か! 誰か助けて!」
「死ね! 愚かな豚よ!」
「お願い! 誰か助けて!」
それは藁にもすがる思いだった。リーシアの中にあるありったけの思いが祈りとなって放たれ時、リーシアの胸元から光が溢れた!
「ロザリオが!」
それは母カトレアから託された形見のロザリオ……寝る時以外は肌身離さず首から掛けていた十字架が、まばゆい光を放ちリーシアの体を包み込んでゆく……それは癒しの光。
「これ……母様のヒール? なんで?」
リーシアが懐かしいヒールの暖かさに、母カトレアの言葉を思い出していた。
『お母さんが居なくても、このロザリオがアナタをきっと守ってくれる』
ロザリオに封じられたヒールの力が、リーシアの体を急速に癒やしていく。死してもなお、子を思う気持ちが娘の願いを聞き入れる。
「ありがとう……母様」
「何だ? 何をしている!」
憤怒がまばゆい光に気づき、目を細めながら振り向くと、すでにリーシアは立ち上がり震脚を踏んでいた!
「クッ! 光が邪魔で見えぬ!」
輝きでリーシアの姿を捉えられない憤怒に、リーシアが気を練り込んだ拳を打ち出す!
「
内側から抉り込むように捻りを加えられたコークスクリューブローが吸い込まれるように憤怒の心臓がある位置に打ち込まれる。
拳から練り込まれた気が、拳の捻りで螺旋の動きを描き憤怒の体内を突き進む。本来なら心肺蘇生に用いられる技を攻撃に転用するリーシアにしかできないバグ技……ハートブレイクショットが憤怒の心臓に炸裂した!
「おのれえぇぇぇ!」
憤怒が叫ぶと……心臓はその鼓動を止めていた。気の力により心臓が強制的に止まり、体内を流れる血液の循環が滞ると脳への酸素供給が止まった。
「ばか……な……」
胸を押さえ、よろめきながら憤怒が後ろへ下がる……遠のく意識の中で彼は愛しき母の幻を見ると、そのままバタンと草原にその身を横たえ、動かなくなってしまった。
いかに憤怒と言えども脳に酸素が供給されなければ生きることは難しい。オークヒーローの強靭な肉体ならば体が死んだとしてもオーラを操り、無理やり体を動かすことができたが、シーザーの貧弱な体ではそれも難しかった。
急速に意識がなくなる憤怒。そして……。
〈レベルが上がりました〉
その瞬間、リーシアとヒロの頭の中にレベルアップのシステム音が鳴り響いた! それは憤怒が倒されたことの証であった。
リーシアはレベルアップのシステム音を聞くと同時に、その場にへたり込んでしまう。
「ゴホッ……リーシア」
そんなリーシアの耳に、咳き込むヒロの声が聞こえリーシアが顔を向けると、ヒロが
「ヒロ、私は回復で体力なくなり体が動かせません。アリアさんに回復ポーションを早く! そして私を殺して!」
憤怒を倒したリーシア……シーザーに直系の子孫がいない以上、次に紋章が取り憑くのは憤怒を倒した相手……つまり次の継承先は自分である事を、彼女は覚悟の上で憤怒を倒したのだ。
体力を消耗し満足に動けない今なら、ヒロ一人でも憤怒に取り憑かれた自分を殺せると判断しての行動だった……だが!
「リーシア! 気をつけて! 奴は、憤怒はまだ!」
「え?」
ヒロの言葉に、憤怒がまだ生きているのかとシーザーの死体を見るリーシア……だが仰向けに倒れているだけでピクリとも動かない。
「ヒロ、憤怒は完全に死んで……」
「違います! 奴は嘘を吐いていたんだ!」
「アッァァァァァァァァァァ!」
すると急に倒れていたアリアが悲鳴に似た声を上げ右腕を押さえて苦しみ出す。
「そ、そんな……なんで?」
「憤怒! きさま!」
ヒロたちの声に応えるかのように、うずくまるアリアがゆっくりと立ち上がる。
傷から流れる出た血が服を真っ赤に染め上げていた……そしてその血より赤き色で染め上げられた瞳が、ヒロ達を見下ろす。
「あっはっはっはっはっはっ! いいぞ! 最高だ! その顔が見たかった! 守ったと思った瞬間に落胆するその顔がなあ! さあ、人よ! 滅べ! 滅べ! 滅び去れ! 我が母のために全て滅びよ!」
〈憤怒が再び再臨した! 希望よ、悲しみのロンドに終止符を打て!〉
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