第5話
「うわっほい! 大収穫や~!」
ミケさんが小躍りし出さんばかりに喜びの声を上げる。
「良かったですね、
ケビンさんもニッコリ笑顔を向ける。
「うんうん! スクラップの部分パーツとはいえ、ゲズ5機のジーナ3機!
ミケさん、思わず、ヒャッホーという声が聞こえて来そうな程の喜び様です。
レッドバイソン戦の後、オイラたちが倒したレッドバイソンの
そして、マカロニさんが急ピッチでスカーレットを調べ、スカーレットの正体 が、
フェアタイディゲンという機体は、
今はマカロニさんも含みで、トロイメンカッツェメンバーは全員、ソルファージュのブリッジで、休憩中という場面。
ふと、みんなから少し離れた艦長席から、大喜びするミケさんを眩しいモノでも見るような顔で見るバーダック艦長に気付いた。
その顔が、オイラが
「バーダック艦長。ミケさん、凄く、嬉しそうですよね。」
とりあえず、あるがままを伝えてみる。
「ああ。そうだな。うちの姫さんな、戦闘中は、いつもピリピリしているが、姫さんも、嬉しい時は、こんな風に嬉しいって体現できる、普通の
どうも、姫さんっていうのが、ミケさんの事の模様。
「あの可憐な笑顔を見ていると、あの人が、世間では有名な極悪
「極悪
「うん? ミケさんも、皆さんも、本当は
「ああ。だが、今はオマエには、まだ全ては話さん。話すとしたらオレじゃなく、姫さんが
バーダックさんが、オイラにというより、見えない何か……もしかしたら運命ってモノかもしれない……そういう何かに
本物とか、正直、何の事か分らないけど、そんな顔されたら、いくらダメなオイラでも、黙って頷くしか無くなるじゃないか。
オイラが無言で頷くと、
「ああ、ありがとうな、ロクスリー。」
と、オイラの頷きに礼の言葉を言った後、
「ロクスリー。オレの見立てだとな、オマエが本物かどうかは、まだ分らん……。分らんが……。オマエは本物になれる素質がある。」
フッと軽く微笑を浮かべ、バーダック艦長が、オイラに握手を求めた。
その無骨な手と握手を交わすと、ニッコリ顔で、
「ま、今は、まだまだヒヨッ子だがな!」
バンバンとオイラの背中を叩いてきた。
「ハハ……。じゃあ、オイラ、早く、その本物って奴に成長しないとっスね。」
オイラも、できる限り、ニッコリ笑顔で応える。
バーダックさんの居た艦長席の前から、ミケさんたちの居る広間まで戻った時、
「このフェアタイディゲンいう
と、ミケさんが大喜びで豪語した。
それに対して、
「うん? シュタイガーンバオアーは強奪依頼されていた? 強奪依頼されていたって、どこかの街のギアショップとかがミケさんたちのクライアントで、奪って持って来たら報酬を払うとか言われているんスか?」
当然の疑問を口にするオイラ。
「あ~…。ちゃうねんな、それ。ちょっと複雑やから、まあ、またおいおい説明するわ。」
と、ミケさんが、説明が難しいという感じで、言葉を濁した。
「まあ、いつか聞けたら良いや、くらいっスから、良いんスけどね。それと、もう一つ気になったのは、さっき言っていた、ガッポリって言葉、何か
何気なく、気になった点を述べると、
「ロクスリー君! 金は大事やねんでッ‼」
ミケさんがメチャクチャ険しい表情で怒りだしたッ⁉
「あちゃー。」
「金が無いと
ミケさんが凄い
「えッ⁉ えッ⁉ えッ⁉」
勢いに飲まれるオイラ。
「何や君ッ⁉ ちゃんと話を聞いとったんかッ⁉ そもそも……」
ミケさんが
「コホン。ミケ、その
バーダック艦長が仲裁に入ってくれた。
バーダック艦長の仲裁の言葉を聞いて、ミケさんが、熱が冷めたという感じで、
「あ~。ちょっと熱うなり過ぎたな。ちょい、マカロニと一緒に、あのフェアタイディゲンいう
ミケさんが、バツが悪そうに言いながら、マカロニさんとデッキの方に向かった。
「何か、ミケさん、凄い剣幕でビックリしたっス……。」
「ボクも
二人して顔を見合わせ、
「悪い、ロクスリーとトニーには話してなかったな。
ケビンさんが、本気で済まなそうに、手の平を合わせて、頭を下げて来る。
「まあ、アイツにも色々あんだよ! 金の話の時はアイツには、もう少し気を使ってやってくれ。普段は見ての通り根は凄く良い奴だからな。スマンが頼むぜ、ロクスリーもトニーも。」
バーダック艦長も、何かバツが悪そうに、ミケさんがアレほどお金の話で
「了解っスよ。まあ、さっきのは、ビックリしたっスけど、いつもは確かに気の良い優しい人っスからね。これからはミケさんにはお金の話は控える事にするっスよ。」
詳しい話は何も聞けてないけど、誰でも聞かれたくない事ってあるよね。
きっと、この話が、ミケさんや皆さんにとって、そうなんだと判断してみる。
「ボクも気を付けます」
トニーさんも、深くは聞かずに、了承の言葉を告げた。
「すまんな、ロクスリー! トニー!」
先ほどのバツの悪そうな顔から、ニッコリ笑顔に変わるバーダック艦長の表情。
よっぽど、ミケさんの事が好きなんだろうね、この人。
と、オイラがそんな事を考えた刹那、ソルファージュ艦内にアラート音が鳴り響いたッ⁉
「何で、この艦は、こんなに次から次にアラートが鳴るの⁉ 今度は、誰が
「どうしたセリアッ⁉」
バーダック艦長がセリアさんに迅速に訊ねる。
「デッキ内で爆発が起こった模様です。あッ⁉ 今、ハッチが破壊されてフェアタイディゲンが艦外に出撃しましたッ‼ デッキのリーダーたちに通信を繋ぎますッ‼」
と、
「せっかく強奪した
と、モニターに写ったミケさんが、おもむろに要領を得ない通信をして来た。
「いったい、どうなってんだッ⁉ レッドバイソンかラフィンスカルの連中の誰かが艦内に紛れ込んでいてフェアタイディゲンが強奪されたのかッ⁉ 今のミケでは要領を得んッ‼ マカロニッ‼ 詳細を報告してくれッ‼」
バーダックさんがマカロニさんに事の詳細を訪ねる。
「ミケさんと一緒にフェアタイディゲンに内蔵されている
「高性能
バーダック艦長が、なるほどと頷く。
「フェアタイディゲンを修理した時と、補給した時、さっきざっとだけ調べた時は、
自身の不備を
「ああ……ああ……この破壊された
ミケさんが
「過ぎちまったモンは仕方ないですよ、
と、ケビンさんがフォローの言葉を掛けるが、
「……クッ……クックックッ……フッフッフッ……ハァーハッツハッハッ‼」
突然、ミケさんが笑い出したッ⁉
「リーダーが壊れたッ⁉」
「嫌な予感しか、しないなぁ……。」
と、リッドさんが
「ブッ壊す‼ ブッ壊したるッ‼ あのフェアタイディゲンいう
思いっきりキレギレで言って来るミケさん。
メチャ怖いんですけどッ!?
「まあ……当然こうなるよな……。」
ケビンさんが諦め顔で言う。
「ちょッ⁉ あんな強かった機体を追い掛けても損害が増えるだけっスよッ⁉ 辞めときませんッ⁉」
オイラが、何とか懇願してみるが……、
「あかんッ‼ 絶対にブッ壊すんやッ‼」
ミケさんが目を大きく見開き意気込んで叫ぶ。
ミケさんのブレーキ、完全に壊れた模様ですよッ⁉
「まあ、金絡みでキレたうちの姫さんは
ミケさんの意気込みを見て取って、バーダック艦長がオイラたちを
「ああ……すんごい、またデッドループしそうな予感がする……。」
涙をチョチョ切らせ
「セリアッ‼ フェアタイディゲンを
ミケさんがタイニーダンサーに乗りつつ言う。
「了解です、リーダー。フェアタイディゲンは我が艦から2時の方角に進んでいます。ハッチオープン。進路クリア。カタパルト、ハンガー、起動します。タイニーダンサー、出撃して下さい。」
セリアさんがミケさんをナビゲートする。
「ミケ=スターライト……! タイニーダンサー……! 出るでッ‼」
ミケさんが意気込んで先行して出撃する。
「あの
ケビンさんがオイラたちを
「いやぁ~……オイラが行っても……足手まといっていうか……その……。」
と、お茶を濁すオイラに、
「だぁー! つべこべ言わず、オマエも出んだよ!」
と、ケビンさんがオイラの耳を引っ張って
「痛い! 痛いっスよ、ケビンさん! そんな力いっぱい引っ張ったら取れちゃいますって! 痛たたたた! 取れる! 大事なとこ取れちゃうッ‼」
ケビンさんに
それを聞いて、
「ケビンに引っ張られて大事なとこ、取れちゃうの、ロクスリー君⁉ これは新手のギシアンですかッ⁉ ハァハァ⁉ 思わず萌えちゃうッ‼」
ブバ……ッ⁉
出ちゃったッ⁉
出ちゃったよッ‼
ユリンさんの3倍の赤い奴、
ツッコミのミケさんが居ないのに
「ゆ…ユリンさん、お気を確かにッ!」
トニーさんが
こんな時でもユリンさんを
「ハッ⁉ 出してない! 出してないよ⁉ 花も恥じらう純情乙女のユリンちゃんが、鼻血なんて出してないよッ⁉」
何で、アレで鼻血がバレてないと思えるのか謎で仕方ない。
「このバカ! こんな事してる場合じゃねぇってんだよ!
ベシっとユリンさんの頭にツッコミを入れるケビンさん。
「とにかく、とっとと出撃して追いつくぞ! オレは先に出るぜ!」
ケビンさんが、ラーゼンレーヴェに乗り込み、カタパルトに移動する。
「ケビン=ブロッサム! ラーゼンレーヴェ! 出るぜ!」
ケビンさんが、出撃して行く。
マカロニさんは、オイラたちがブリッジから
「よ~し! 御飯3杯は行けそうな新手のギシアンで脳内燃料満タンのユリンちゃんも出撃しちゃうぞ~! ユリン=エメラルド! エンジェルシード! しゅっぱ~つ!」
ユリンさんが、
「さぁ、
トニーさんが、オイラを急かす。
「嫌な予感しかしないんだけどなぁ……。」
いそいそとゲズ
「痛い思いだけはしたくないんだけど……後でミケさんにどやされるのも嫌だし……仕方ないから出撃っス! ロック=ロクスリー! ゲズ
カタパルトの横ハンガーの勢いでダッシュしつつ、とりあえずエンジェルシードの後ろに着地し進む。
そのオイラたちをトニーさんのアウスブレンデンが超えて出撃して行く。
程なくして、タイニーダンサーとラーゼンレーヴェと、フェアタイディゲンがクロスコンバットしている場面に遭遇。
…って……え…ッ⁉
タイニーダンサーとラーゼンレーヴェの左腕の装甲に風穴がッ⁉
装甲を貫通されて火花が散っているんですけどッ⁉
トロイメンカッツェのトップエースたちが、こぞって被弾したって言うのッ⁉
あ、良く見ると、フェアタイディゲェンの右手にトライバレルがッ⁉
あの
でも、フェアタイディゲンは、防御や反撃はメチャ上手いけど、自分から攻撃は出来ないんじゃなかったのッ⁉
反撃で被弾したって感じどころじゃないんじゃないの、あの被弾の仕方はッ⁉
「クッ……
ミケさんが、オイラと同じ疑問を叫ぶ。
「攻撃行動に出て来たのは、
マカロニさんが冷静に分析する。
でも、それってヤバいんでないのッ⁉
暴走して攻撃行動に出る様になっただけでもヤバいのに、パイロットが乗ってない事で、逆にパワーアップしているとか、マジ勘弁ッ‼
「クッ……けど相手は1機やッ‼
ミケさんが意気込んで、オイラたちに指示する。
「了解だ、
「了解です、ミケさん!」
「OK、リーダー!」
「分りました、ミケさん!」
「ああ……やっぱり、すんごい嫌な予感がするんだけどなぁ……。」
と、嫌な予感に身を震わせつつも、オイラも戦列に加わわり、フェアタイディゲンを囲む。
「よし、みんな、一斉攻撃や! うちに続き! 行くで! トライバレル、レーザーや!」
ミケさんがトライバレルのレーザーを射出するが、フェアタイディゲンが素早い動きで
「アリーエルスラスター全開! 燃費度外視だ! オサフネッ‼」
ケビンさんが、初撃からアリーエルスラスターを併用しつつ、オサフネで斬り付ける!
でも、ダメだ!
アリーエルスラスターの超加速で斬り付けたのに、フェアタイディゲンがトライバレルのレーザーソードを発動して、オサフネを切り払ったッ⁉
トライバレルのせいで、レーザーブレードしか無かった時と違って、オサフネでさえ、直接、切り払える様になっちゃったっていうのッ⁉
「両手が塞がったのならボクにだって!」
トニーさんが、渾身のキャノン砲を発射する!
だけど、フェアタイディゲンが、トライバレルのレーザーで、キャノン砲を撃ち落とした⁉
ミサイルならまだ分るけど、キャノン砲を撃ち落すなんて無茶苦茶だッ⁉
どんな神掛かった防御技能なんだッ⁉
「ユリンちゃんを忘れてもらっちゃ……」
と、ユリンさんが攻撃の掛け声を言おうとした瞬間に、アウスブレンデンの方がエンジェルシードに
「うわッ!? ミサイルはともかく、トライバレルはヤバいよッ⁉」
ミサイルとトライバレルのレーザーを
でも、無敵重装甲のエンジェルシードなら、大丈夫……じゃないッ⁉
胴体部に当たったミサイルは問題なく超重装甲で無傷だったみたいだけど、トライバレルのレーザーが当たった左腕の装甲が剝げ、バチバチと火花を散らせている⁉
あれ、トライバレルじゃなくて、攻撃力強化版のラーゼンレーヴェ用の予備の
「ミサイルくらいなら問題ないけど、
マジでッ⁉
こんな強い
「ならば、この砲撃で!」
マカロニさんが、
しかし、何と、その大型レーザーレールキャノンの一撃に、
マジでッ⁉
実弾兵器じゃなくてレーザー兵器の
そのままの勢いで、フェアタイディゲンが、オイラのところに突っ込んでくるッ⁉
『マスター! フェアタイディゲン、こちらに向かって突撃して来ます! 距離、200‼』
「ちょッ⁉ まッ……」
そこで凄まじい衝撃を感じた。
フェアタイディゲンが、オイラのゲズツイン
「ほら……やっぱり……。……そして、いつも通り、死ぬほど痛い……。」
圧倒的な痛みが
皮膚が溶ける痛み。
骨が溶け落ちる痛み。
眼球が焼け
全身が痛覚の神経になった様に痛みだけを
そして、急激な
そこで
一瞬、世界が一点に集約される様な妙な感覚を覚えた。
ボヤけた視界が、徐々に
「クッ……けど相手は1機や! 囲んで畳み込めば、どれだけ高性能な
アレッ⁉ こんな前に戻るのッ⁉
って事は……、
「これ…オイラじゃ無理だわ…。」
この地点に戻ったって事は、多分、オイラが戦列に加わるだけで、死んじゃうって事なんだ、きっと。
って事で……。
「ちょっ……どこ行くねん、ロクスリー君⁉」
ミケさんの指示に背いて、ソルファージュの艦内に単機で帰艦するオイラ。
「何やっとんねん、ロクスリー君ッ⁉ 君も戦わんかッ⁉」
と、ミケさんに怒鳴られるが、
「いや、ミケさんたちには分からないっしょうけど、オイラ、もう既に1回、そいつに殺されているっスからねッ‼ オイラじゃ無理ッ‼ ミケさんたちの
と、答えるオイラ。
マジ、オイラじゃ無理だもん!
「
ケビンさんが、的確に言って来る。
「まあ、現状を客観的に分析するとロクスリー君の決断の方が英断と言えるでしょうね。ここは、ボクたちの
マカロニさんも冷静に言ってくれる。
「クッ……しゃあないッ‼ ほな、残ったメンバーで、あのフェアタイディゲンいう
「了解だ、
「了解です、ミケさん!」
「OK、リーダー!」
「分りました、ミケさん!」
ミケさんの掛け声に、ケビンさんたちが答える。
「実弾は、切り払われ易い! でもレーザーなら行けるはずや!
テキパキと指示を出すミケさん。
オイラが指摘するまでもなくレーザーも切り払らわれて
ミケさんが、トライバレルのレーザーをフェアダイディゲンに撃つ!
しかし、そのレーザーを、フェアタイディゲンが
「そう来るのは分っているんだから!
エンジェルシードが
そのレーザーを、フェアタイディゲンが
「うわっ⁉
エンジェルシードの胴体部を狙って
でも、そのお陰で、またしても左腕の修理装置が壊れちゃいましたよッ⁉
被弾したエンジェルシードを尻目に、
「アウスブレンデンは実弾兵器しかないですが、ボクも、少しでも!」
トニーさんのアウスブレンデンがミサイルを射出する!
しかし、そのミサイルを、フェアタイディゲンが
ミサイルでミサイルを相殺したっての⁉
「そ…そんな……⁉」
「ですが、
マカロニさんが、遠距離用大型レーザーキャノンを撃つ!
その直撃コースのキャノンの一撃を、フェアタイディゲンが、
その胴体部直撃コースの弾道を、フェストゥングが、左手で
しかし、
レーザー攻撃なら無敵のフェストゥングだが、重装甲でもあるとはいえ、ミサイルの実弾兵器のオンパレードに加え、ノーマルバレットとはいえ、
「クッ……なんて反応速度なのですかッ⁉」
マカロニさんが、何とかフェアタイディゲンから距離を取る。
「そんだけ暴れりゃ、こっちの攻撃まで手が回らねぇだろ⁉ アリーエルスラスター全開だ!」
ラーゼンレーヴェがアリーエルスラスターを全開にし、
「食らえ! オサフネだ!」
その超機動の一撃にも、フェアタイディゲンが、きっちり
ただ
「マジか⁉ クッ……脚がやられた⁉
形状が変わるほど損傷したワケでは無いとはいえ、
これ、マジで言ってる⁉
トロイメンカッツェのエースメンバーたちが
「クッ……
「これは厳しいですね……。」
「なんて防御性能なのよ……。」
マカロニさんもユリンさんも、フェアタイディゲンの超性能に
「みんな、アイツは、レーザー攻撃も
「なるほど!」
「了解だ、
「OK、リーダー!」
「アウスブレンデンにはレーザー兵器は無いですが、僕も援護します!」
マカロニさんたちが、了承の言葉を紡ぐ!
「いくで! 1、2の、3ッ‼」
ミケさんのカウントダウンの後に、皆さんが、四方から、レーザー攻撃でフェアタイディゲンを一斉攻撃する!
最初に飛んだ、トニーさんのアウスブレンデンのキャノン砲を、
しかし、いくら超性能の防御能力でも、同時に
同時攻撃のお陰で、コンマの差で、フェストゥングのレーザーキャノンが、フェアタイディゲンの胴体部に着弾する!
「それだけでは済まさんでッ‼」
ミケさんのタイニーダンサーが、
フェアタイディゲンが最後の抵抗で、頭部バルカンでタイニーダンサーの胸部を撃つがタイニーダンサーの動きの方が一歩早い!
トライバレルのレーザーソードが、フェアタイディゲンの胸部コックピット部分を貫く!
その攻撃で、フェアタイディンゲンの真っ赤に光っていたゴーグルアイの光が消え、フェアタイディゲンが沈黙した。
「やっと動きが止まったね。しかし、うちとした事が、めっちゃ被弾してもうたな……。」
「仕方ないですよ、
ミケさんの呟きに、ケビンさんがおどけてみせる。
「こっちも、凄い損耗率だしね。」
エンジェルシードの左腕の損傷箇所を庇いながら、ユリンさんも言う。
あの無敵装甲のエンジェルシードを、ここまでやり込めるとか、
「う~ん……ブッ壊したろ思ってたけど、こりゃ採算が合わんな。やっぱり捕まえて売ろか。ケビン、一緒にコイツを運ぶで!」
と、ミケさんがタイニーダンサーでフェアタイディゲンを抱え上げようとしたところで、フェアタイディゲンのゴーグルが再度、赤く光ったッ⁉
「こ…コイツ…ッ⁉」
フェアタィディゲンが、ミケさんより先に動く!
さっき敢えて止まったのは、油断させて状況を打開する為だったんだ!
タイニーダンサーが至近距離からの頭部バルカンの射撃をモロに食らったッ⁉
「あ…あぅッ⁉」
撃墜は免れるも、軽量装甲の為、コックピット部分が露出するほど装甲に甚大なダメージを食らうタイニーダンサー!
ミケさんが怯んでいるうちに、フェアタイディゲンは、2時の方角にブースターを
「クッ……まだ動けたんか……アイツ⁉ うちとした事が油断した……ッ‼ クッ……ッ‼ もう一度あの赤いのを追うでッ‼」
ミケさんが叫ぶが……。
「ダメですよ、ミケさんッ‼ 損耗率が余りにも高すぎますッ‼ 一度、艦内で、ボクたちの
と、マカロニさんが冷静にミケさんを
「クッ……しゃあない……。けど、
意気込むミケさん。
でも、それって、あの化け物みたいに強い
ああ……オイラが出撃するだけでデッドループする様な相手と、また戦わないといけないとか……コレ、何て罰ゲームなのッ⁉
教えてッ⁉ 天国の父さん、母さんッ⁉
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