【オンライン】352話:繋がったイベント⑧
「ふむ、あんな場所に住まう者達が居ったとは知らなんだ。我等には無縁の場所であるからのう……しかし、これは中々に良いモノだぞ」
お土産として渡された魔鉱石やらライトクリスタルをエーコーさんにも分けてあげた。すぐに目の色を変えて、渡された品々を真剣に見つめている。
「しかしなぁ、植林作業を始めたと言ってもまだ試作段階じゃからなぁ、分けてあげられる程の余裕は今の所はないのよね」
少しずつではあるけれど、森で戦場となった場所の事情も考慮しつつ、段々と緑が戻りつつあるのだ。焼け野原になった場所だって今では緑が生い茂っている。
〈それじゃあ、良いですかね。エーコーさん宅のツリーハウスに転移門を設置者っても〉
「うむ問題ないぞ。コレだけのモノを渡されてしまっては、嫌ですとは言えぬな」
「交流を深めるためにも、室内で遊べるボードゲームでも増やしておいたらどうかな」
何気なしにシュネーが提案している内容は、自分も暇な時に遊べる場所が欲しいって事だろう。たしかに武器で直接的にやりあうようでは、いくら後は二階にも行っちゃいし始めてしまったので、使用人たちがそそくさと行動を開始し始めていた。
後はエーコーさんの姉妹達が頑張ってくれるそうだ。
「スノーよ、出来ればで良いから室内で遊べるモノの開発を頼んだぞ」
〈まだ続けるんですね〉
「勿論じゃとも、姉妹達もチラッと僕の方を見て「お願いしますね」と頼み込んでくる。
話し合いの場として、ツリーハウス内が各領主達が集まる遊び場になりそうだ。
雀卓でも置いておこうかな。
転移の場所ってだけでは勿体無いし、せっかく偉い人達が集まれる場所なんだから、息抜きが出来る場所を作っておくのも良いかもしれない。
〈ティフォ、今の内に麻雀の説明とルールを紙に書いておくと良いと思うよ〉
「また突拍子なく何を言うかと思えば……はぁ、分かったよ。幾つか紙の代金はだして貰うからな。フー先輩もちょっと手伝ってください」
「ふふ、分かった。麻雀の絵を描いて置けば良いのね」
会話を聞いていたフー先輩がすぐに承諾してくれる。先輩の絵なら問題なく伝わるだろうし、牌の絵柄も一緒に作って貰えるだろう
〈はい、お願いします。しばらくはティフォを自由に使ってやってください〉
「そうね、ありがとうとは言っておくわね」
とにかくフー先輩には牧場関連で手伝って欲しい事が多くあるから、ティフォを貸し出して得られるモノがあるなら、喜んで差し出そうと思う。
「活躍の機会が無かった?」
「今回は仕方ないわよ。まさかの展開だったし」
「本来なら、場所の安全確保をするために色々とするはずだったもんね。次の機会に持ち越しだね。それまでに腕を磨いておきましょうよ」
〈ごめんね、せっかく付いて来てもらったのに〉
「でもまぁ、都市国家にワープ出来るようになったし。次は洞窟探検とかしてみれば良いんじゃないかな。そろそろ冒険ってやつもしてみたいしね」
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