第2話 カクヨムの落とし穴
これは「ゴーストライター」や「私のうつ病日記」でも書いたが、カクヨムにハマって、最初は書くのが楽しくて書いていたのが、誰かに読んでもらったり、評価されることの快感を知ると「書いた作品が読んでもらえた、評価された」ではなく、「どうしたらもっと多くの人に読んでもらえるか、評価してもらえるか」と書く動機が逆転してしまう。
おそらく、これは誰もが通る道だと思う。
ただ、私の場合は、現在うつ病の治療中で、無職で、主治医から「働くのは来年春」といわれているので、つい、たくさん読んでもらって、たくさん評価してもらって、どこかの出版社の目にとまって、書籍化となれば、無職から解放される……という馬鹿な野望を抱いたのである。
そうなると、頭の中にあるのは、PVや評価の数ばかりで、せっかく作品を書いても、これだけの評価か……と意気消沈し、PVの数と評価に一喜一憂する。
そんな大失敗を私はしてしまった。
1人でも読んでくれる人がいるなら、それほど嬉しいことはない。その1人のために、私は書く。もちろん「たくさんの人に読んでもらえたら嬉しいなあ」と夢を持つのは構わない。でも、それを義務のようにして、書いたなら、本末転倒、何のために書いたかわからない。
私は見事落とし穴に落ちたが、そのことで、カクヨムが自分にとって大切な場所であることを知った。そして、私の文章をそれでも、読み続けてくれている人たちに感謝の気持ちでいっぱいである。
要はPVの数や評価より、自分が書きたいことがちゃんと書けているかどうかが重要である。その上で、読んでもらえたらそれは嬉しい限りである。
「ゴーストライター」にこのことを書いた時「ほどほどにやりましょう」と言ってくれた人がいた。とても嬉しかった。
何事もほどほどがいいのである。PVの数や評価に振り回されて、自分の文章が書けなくなってはもともこもない。
もちろん、PVが増えれば嬉しいし、評価をもらえれば嬉しいが、それはあくまで結果論であって、目的ではない。
変な野望を描いたことは、穴があったら入りたいくらい恥ずかしいが、初心者の勘違いとでも思って、許してほしい。
私のカクヨムライフは、書きたい文章をいかに工夫して、読みやすく面白く書くか。それだけだ。
小説が書けない私に書けるのは、エッセイ、ノンフィクション、創作論、評論だ。
それらをどれだけ面白く書けるか、取り組んでいきたい。
読んでいただきありがとうございました。
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