『全自動お風呂のお湯入れ機』
なんて言うか、あのお風呂のお湯を、
ボタン1つで全自動で入れてくれる装置。
仮に『全自動お風呂のお湯入れ機』とでも言う代物の話。
「お湯張りを開始します。」
「高温指し湯を開始します。」
「もうすぐ、お湯張りを終了します。」
と女性の声でいつもは言う
『全自動お風呂のお湯入れ機』
しかし、その日の夜は違った。
私が夜遅くお湯に浸かって温まっていると、
その『全自動お風呂のお湯入れ機』が、
いつもの女性の声で
「もうすぐ、お別れです。」
と言った。
私は
「えっ?」
と思わず声を出し、そして耳を疑った。
次の日、『全自動お風呂のお湯入れ機』は故障が発覚。
そして、そのまま新品と取り替えられた。
私は
「ごめんね。正確な機種も名前も知らないで。
結構、長い事お世話になっていたのに・・・。」
と取り替えの業者が、取り替えている作業を見ながら、ふと思った。
終
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます