第46話

更新が不定期過ぎて申し訳ございません。

お待たせいたしました。ご査収ください。

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 時が進み今は七月に入ったところ。

 未だに梅雨は明けていないけど、あと数日もすれば晴れ渡る青空が見込めそうだと天気予報は言っている。


 おばあちゃんは梅雨に入った頃から梅雨のない北海道に上陸しているようで、チョイチョイ北海道の地名の入った看板の前で撮った写真を送ってきていた。

 どうも観光しているわけではなく、ごく普通に現地で生活しているかのような雰囲気が伺えるので余計におばあちゃんに対する謎は深まったけど元気なら良いやとも思う。

 おばあちゃんはかすみ荘にいたときよりもアクティブにしているようなので、移動生活のあれはあれで可也いいリハビリになっているような気もしないでもない。

 最初のうちは心配して落ち着きがなかった純生さんも最近では余り気にしなくなってきたようで「婆さん元気で留守が良い」と言い出す始末。




 さて、おばあちゃんは元気で何よりだけど、僕と瑞穂は現在結構困っている。

 おばあちゃんに問題はなく、かすみ荘にも何ら問題はない。

 問題があるのは僕たちだけ。


 自業自得と言われてしまえばそれまでなのだけれど、ちょっと浮かれて励みすぎたことは否めない。


 GWにゆかりと鉄平に手伝ってもらって僕と瑞穂のベッドルームを作った。作った直後は、瑞穂が女の子の日だったので大人しくいちゃつくだけだったが……

 あの日が明けたら……

 


 五月中は一週間に八日はしていたんじゃないかってくらい。なんならお風呂上がりは翌朝まで服着る必要はないのではないかって思うほど。着ても直ぐ脱いでいたし。

 僕たちは平日休日関係なく。無茶苦茶求めあっていた。


 で、六月初めに瑞穂に次の女の子の日がやってきて少し落ち着いた。

 落ち着いたというか、冷静になれたというのかな。


 この三週間ほどに届いた荷物は、おばあちゃんが送ってくれたおばあちゃんがいる場所の地の食材とネットショップから僕あて、但し名義は僕の父親、に届くウスウスなグッズ。父さん済まない。

 瑞穂がウスウスなグッズ以外にブルブル系に興味を持ち出したので、そこはなんとか説得して抑えた。なんとなくハマったらヤバいって気持ちが働いていたので僥倖だったと思う。


 五月の反省を元に瑞穂の日が明けたら回数を絶対に減らさなくてはならないとうことで、僕と瑞穂の話し合いの結果致すのはになった。但し回数無制限。


 まったく減った気がしない。寧ろ増える気しかない。


「気のせいだよ。貴匡くん」

「そ、そうなのかな?」


 キラキラした笑顔で大丈夫と言われるとそんな気がしてくるから不思議だ。


 こんな調子で六月も過ぎてしまった。そして、冷静に判断ができる瑞穂のあの日。


「やばいよ。再来週からは期末テストなのに全然勉強してないよ」

「今更だけど、毎日ご飯食べたらお風呂入ってベッドに直行だよ。予習復習を全く僕らはやっていない」


 僕ら二人はボッチでやることがなかった頃には暇すぎたせいで勉強をかなりやっていた。

 予習復習、図書室で借りてくるも問題集なども謎解きゲーム感覚でやっていた時期もあったりする。それもどうかと思うところもあるが、授業を聞いただけで内容を覚えられるほど頭の良くない僕たちにとってあれは大切な時間だったのだと今更ながら気づいた。


 兎に角、今はそんなことはどうでもいい。


「そうだね一切勉強していない……貴匡くんと一緒にご飯食べて、一緒にお風呂はいると……気づくとベッドの上にいるね」

「いや、気づくのが遅くない?」


「え~ だって。貴匡くんの身体と変化しちゃうアソコ見ちゃうともうだめなんだもん。理性がっていうの?」

「そんなこという僕も瑞穂のことは言えないけどね。瑞穂のきれいな身体を見たらもう下腹部が熱くなっちゃうし、うん。理性ブッ飛びで気づくとベッドだわ」


「と、うことは。一緒にお風呂に入らなければブッ飛び現象は起きないかもしれないわね。一緒にお風呂に入るからもうのよ、きっと」

「交わることしか頭にないって僕らも酷いもんだな。その通りだから反省しかないけどね」


「……うん」

「……だね」









「ということで、鉄平。助けてくれ」

「何がどう、ということ、なんだか全然わかんないんですけど! おまえ、あのとき手伝ったベッドで来る日も来る日もそんなことばっかりやっていたのかよ!」


「ちょっ、声が大きい。冷静になってくれよ、鉄平」

「どこに冷静になれる要素があるっていうんだよ⁉」


「まあまあ、いろいろあるさ」

「はあ……貴匡も変わったな。以前はクールで他人のことなど知ったことじゃないみたいな一匹狼風だったのに」


「愛する女のためには男はどうにでも変わるものなのさ」

「カッコつけているけど、ただのエロガキになっているだけだぞ?」


 なんだかんだ鉄平には言われたけど、ゆかりの名前を出したら協力してくれることになった。


 君も大概だよな。

 GWから何日経っている? それなのにまだ何も行動を起こしていないって、どれだけ奥手なのさ? 僕たちなんて箱単位でウスウスなやつ使い切っているというのに……


「あだ! 痛いな~ つなよ~」

「うるさい!」

「僕は何も言っていないのに!」


 ゆかりの方は瑞穂が相談をしに行っているが、鉄平の様子を見るとゆかりも同じ様な反応をみずほに対してするのだろうことは想像に難しくないな。


 僕たちそんなにエロいのだろうか? 他のカップルだってそれくらいしているのではないかな? 比べるものでもないだろうけど。止めて、白い目で見ないで?





 画してGWのBBQ以来、ゆかりと鉄平が僕と瑞穂の住むかすみ荘に集い期末テスト対策合宿を実施する事になった。


 ゆかりは親に瑞穂のところに泊まって勉強合宿をすると言って来たみたい。

 鉄平は僕のところに泊まるって言うことで問題は起こらなかった。

 嘘は一つもついていないので無問題とする。




「ねえ、貴匡も瑞穂ちゃんも今回は本当に勉強をやるんだからね? 二人でいきなりいちゃつき出すとかは駄目だよ。ゼッタイ」


 イチャついたら漢字書き取りか英単語書き取りを一ページ。又は数学問題集一ページのペナルティが課せられる。


「わかった。今日から期末テストが終わるまでは僕と瑞穂は禁欲生活に入ることにするよ。瑞穂も良いね?」

「うん。辛いけど……我慢するね」


 薄っすらと涙を浮かべ伏目がちな彼女をとても愛おしく感じてしまった僕は瑞穂と熱い口づけを交わす……









「さっさと一ページ終わらせる! 二人共初っ端からペナルティとかありえないよ!」


 信じられない、と呟き鉄平が漢字の書き取り帳と英単語の書き取り帳を僕と瑞穂に差し出す。



 瑞穂は『淑女』と書かされている。まあ、何となく分かる。

 対する僕は『I regret what I do.』なのは何故かな???

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