第594話 窓際族
俺はそれなりに大きな会社に入り、自分では成功者だと思っていた
営業はきつかったが、契約がとれればボーナスも出るし、何より満足が得られたからだ
それから十寸年がたった時、俺は大きなミスを犯してしまった
契約先に、勘違いから説明を間違え、大きな損失を出させてしまったのだ
当然契約は切られ、その系列会社からもうちとの契約が切られた
それから、俺は窓際に追いやられた
今までの功績から、クビにはならなかったものの、毎日毎日シュレッダーにいらなくなった書類を入れるだけの仕事だ
楽でいいと思うだろうか? 毎日シュレッダーするだけ。やりがいもくそもない。同僚はどんどん出世しているのに、俺にはその機会すら与えられない
だからと言って、もう転職する気力もなかった。ぼろくそに精神を追い詰める上司のせいで
「何ちんたらやってんだよ、その程度もできないからクズなんだよ、お前は」
「いいよな、簡単な仕事で金が稼げて。俺なんて毎日あせみずたらして営業してるっていうのによ」
「さっさとクビになればいいのに。お前がいなくなれば新人の1人や2人雇えるんだよ」
俺は、近くに寄ってきた上司のネクタイをシュレッダーしてやった
みんなも、巻き込まれには注意しろよ? ネクタイで首が締まって死ぬからな
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