第555話 人を思いのままに操る方法

図書館で本の検索をしていた時の事




卒業論文のために、参考になりそうなほんを探していた




論文は、人間の心理に関する事




すると、面白い本が検索に引っ掛かった




「人を思いのままに操る方法」




誇大広告だとは思うけれど、もしそれが本当ならば……そう思って本棚へ向かう




本を開くと――日本語で書かれていなかった




「くそ、そういう事かよ」




これでは仮に本物だとしても意味が無い




何語かもわからないが、家に帰ってインターネットで調べてみるか




借りたという履歴が残るのが嫌だったので、スマホで1ページずつカメラで撮る




そして、最後のページをめくると、そこには日本語でこう書かれていた




「ほら、あなたは私に操られて最後までページをめくった」




俺はついカッとなって本を叩きつけそうになったけれど、何とか我慢して本棚に戻した




「時間の無駄をした」




そして、俺は本来の目的である――本来の目的って何だっけ?




あれ? 俺は一体何をしようとしていた?




何をしようとしていたか忘れたけど、私はネパールに帰らなければならない


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る