動物園で事件があった

動物園を訪れた人が、いつの間にか行方不明になるというのだ

年齢、性別、職業に関係なく様々な人が行方不明になる

最初は、１年に１人くらいだったのが、最近は１か月に１人、時には１週間で１人と言う事もあった

警察もさすがに１０人も行方不明になっては真剣に捜査せざるを得ない

園内の防犯カメラには、入園している映像はあるが、退園している映像が無いため、園内で行方不明になっていることが分かる

ただでさえ行方不明事件で来園者が減っている為、仕方なく動物たちの餌の量も減らすしかなかった

ある時、飼育員の一人が帰りが遅くなった時があったそうだ

その飼育員が、ライオンの檻に差し掛かった時、何かを食べているような音がしたそうだ

飼育員が静かに近づくと、ライオンが何かを食べている

丁度月が出て、明るくなった時、何を食べているか分かった

「見たな」

なんと、園長が肉を与えているのだった

次の日、飼育員が一人減ったのは言うまでもない

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