第121話 2分の1
右か、左か、好きな方を選んでください
「ここは夢の中か?」
何の脈絡もなく目の前にそう書いてある看板があった
左右に一本ずつ通路がある
周りを見ると、数えきれないほどの人が居た
俺はとりあえず右の通路を歩いた
右か、左か、好きな方を選んでください
また同じ看板があったので、同じく右の通路を歩いた
人数が、大体4分の1になったので、次の段階へ進みます。自分が生きたい人は右へ、他人を生かしたい人は左へ行ってください
俺は素直に右に行った。7割の人が右に行ったと思う
自分が生きたい人は右へ、両親を生かしたい人は左へ行ってください
俺は少し迷って、「どうせ夢だし、好きに選ぼう」と思い右へ行った
すると、右の部屋には両親の死体があった。それは夢とは思えないリアルさだった
「俺の……せいか?」
俺は怖くなって立ち止まったが、同じように周りの人も愕然としている。その中で、両親と仲が悪かった人たちなのか、平然と先に進む人たちがいた
「ごめん」
俺は両親にそれだけいうと、先に進むことにした
すると、部屋にガスが注入され、先に進まなかった人たちが吐血し始めた
「なんだこれは!」
俺は先に進むと、看板があった
これが夢だと思う人は左へ、現実だと思う人は右へ
俺は……
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