第110話 霊感が無いけど除霊する

最近、肩が重く感じる





たまに、ゾクッとした感じがある





大学合格と同時に俺が引っ越してきたこのボロアパートは事故物件じゃないだろうか?





友達に相談すると、「霊感のあるやつを紹介してやるよ!」というので、その人に来てもらった





来てくれたのは、40代くらいのおばさんで、友達はこの人とどこで知り合ったかの方も気になるところだ





「この部屋に、霊がいるわ!」





おばさんはそう言うと、俺に無断で塩をまき始めた





「これで大丈夫よ。お代は1万円ね」





「え?お金かかるの?」





「あたりまえじゃない。清めた塩にもお金がかかるのよ」





俺は幽霊が居なくなったのならと、仕方なく金を払った。塩の掃除が大変だった。さらに、夜にひんやりとした感じは変わらなかった





友達に文句を言うと、じゃあ、自力で何とかしろよ!と言われた





しかし、俺には霊感は無い





アマゾンでサーモグラフィーを買って使ってみると、人型に温度の低い場所があったので、そこにおばさんのまいて行った塩を盛ると居なくなったようだ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る