第67話 1等が当たり

俺は借金を苦に自殺するつもりだった





どうせ死ぬならと、1000円分のロト6を買った





発表までの1週間をほとんど水だけで過ごし、外れたら潔く死のうと思っていた





だが、1等当選





すると、どこで知ったのかしらないが、今まで俺に何の援助もしてくれなかった親戚や、実質カンパとして俺に金を貸してくれた知り合いがこぞって俺にタカリに来た





俺はカンパしてくれた知り合いには、大分多く色をつけて金を返し、俺を助けなかった親戚には、逆に金を払って暴力団をやとって嫌がらせをしてやった





やってみたかった高級車を乗り回したり、キャバクラで遊んだり、高級な店で飲み食いしたりした





しかし、1億も使わないうちに虚しさを感じて、ほとんど寄付してしまった





俺は残しておいた100万でアメリカに向かうと、宝くじを買った





そして、100億当たった。今度は、見ず知らずの美女が俺の子供ができたと言ってきたり、俺が寄付したことを知って、寄付してくれと言ってきたり、さんざんな目にあった





俺はそれらから逃れたくて、日本に戻ると、市や県に寄付をした





すると、後援会が出来て、いつの間にか出馬することになり、知事になった





俺は条例で、自殺したい人は宝くじの購入を禁止することにした





すると、我が県は自殺率が激減した


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