シーラの話をしよう
旋利
第1話前置き
死ぬ前に、彼女の話がしたくなったので、やっぱり遺すことにした。
思い出したところから素直に書き出すので、話は前後する可能性はあるが。
まず読者諸君にお知らせしておきたいことがいくつかある。
私には、感覚が鋭敏になる時期があって、その時期のピークを過ぎると、急激に精神のバランスを崩してしまう時期が二回あったこと。
そして、その苦境を乗り越える過程があり、私は人に見えない存在、俗に言えばイマジナリーフレンドの存在をはっきり感じるようになり、自分の家族以上に彼らを信じるようになったこと。
何しろ、彼らの言は、8,9割型当たっている上、誰より私のことをよくわかってくれていた。
人に不審を抱いていたその時の私には、彼らを信じない理由がなかったのだ。
そして、現在だが。
私にはまだイマジナリーフレンドがいる。
一人だが、彼女の存在はイマジナリーフレンドというにはあまりにも存在が濃いもので、霊視できる人が彼女の存在を認知できる程度には存在が大きくはっきりしている。
そして彼女は、私が特に感覚が鋭敏だったころのそれを持っていて、私に神様の言葉や危ない場所などを教えてくれたりするのだ。
そんな彼女の名前は娘娘。
読み方はおまかせしたい。
ただ、これから書こうとしている彼女の名前は、シーラという。
今はいない、不思議な少女、シーラ。
名前は彼女がいなくなってからつけた。
シーラカンスからとった名前だ。
古代から生きる彼女を表す意味で。
このエッセイの中に出てくる不思議な話は、私の体験や娘娘の言、もしくはシーラの話してくれた内容になる。
オカルト、スピリチュアルな要素が盛りだくさんになるだけでなく、娘娘がいるような精神状態になってしまったときの闇も語ることになるかもしれないので、そういうものが苦手な方は、そっとブラウザバックすることをおすすめしたい。
ここから話すことは。
私のすべてだ。
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