さぁ、やってみよう!#10

「えっと……」

「今観せられたのは一体?」

 俺たちと共に『さぁ、やってみよう!』を観終えた颯と恵吾は、紗綾が『SEED』というMMORPG大規模多人数同時参加型ロールプレイングゲームをプレイするだけの映像にただ唖然としていた。

「二人とも観るのは初めてだったか。まぁ、気にするな。この番組を見た直後は大体そういう感想を抱くものだ」

「ナナたちはもう十回目だから何も感じることなくみられるようになったけどね」

「でも、今回は過去十回の中でも面白い部類だったと思うよ」

 美沙はそう言って映像が終わってもなお、腹を抱えて笑っている笑舞を見つめてそう言った。

「カジノでお金を散財して最後は装備品を全て売ってお金にしていたのは面白かったね!」

「その結果、ドレスコードに引っかかってカジノに入れなくなってしまった場面はお世辞抜きに面白かったわ」

「ひっ、ひゃはは。ゆ、柚鈴先輩、あ、明日香先輩、思い出させないで……ひゃはは」

 いつも通り『さぁ、やってみよう!』を評価する二人と、変な場面で笑いのツボに入ってしまった笑舞を颯は何とも言えない表情で、恵吾は可愛そうな人を見る目で見つめていた。




爽香 「何でですか!」

海  「何の話? 誤送信?」

爽香 「ご送信じゃないですよ!」

爽香 「折角のさやちゃん回なのに!」

爽香 「さやちゃん本編に一切出てないじゃないですか!」

海  「いや、今日はさやちゃん回では無いでしょ」

海  「どっちかと言うと、紗綾回だろ」

爽香 「近いうちにさやちゃん回お願いします」

海  「約束は出来ないな」

爽香 「し~て~く~だ~さ~い~」

海  「わかった、わかった」

海  「近いうちに」

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