終ぶかつどうしんせつとどけ序
「生徒会の皆さん、今日はお忙しいのにグランピングに参加して頂きありがとうございます。今回の新設届こそ承認してもらえるように皆さんを精一杯楽しませたいと思っているのでよろしくお願いします」
本日の宿となるログハウスの前でそう語った紗綾先輩はいつも『さぁ、やってみよう!』で観ている時とは違って、とても真剣な眼差しをしていました。
「俺たちは新設届を承認するか否か審査しに来たわけではなくて、紗綾の友人としてグランピングを楽しみに来たのだからいつも通り気軽にしてくれ」
「私も海と同意見よ。折角のグランピングだもの、皆で楽しみましょう。私もグランピングの間だけは素の自分を出すから。わかった? さーちゃん」
「はい……じゃないね。オッケー! あ~ちゃんも海くんたちもめーっちゃ楽しませるから覚悟してよ」
「それは楽しみだ。なっ、あーちゃんだっけか?」
紗綾先輩の緊張をほぐすために会長の前だろうと滅多に出すことの無い素の自分をさらけ出した明日香先輩は、紗綾先輩だけとしか呼び合っていないあだ名を会長にからかわれて顔を真っ赤にしました。
「痛ってぇぇぇ!」
グランピングは恥ずかしさが最高潮に達した明日香先輩が会長に放った『パァァァンッッッ!』という音と会長の叫び声、そしてワタシたちの笑い声で始まりました。
生徒会議事録
明日香先輩が持ってきたフライドチキン手作りなんですね。驚いちゃいました。 七海
あまりにあの味そっくりだから、てっきり既製品だと思ったよ。 美沙
この間、料理部の大泉さんに教わったレシピを基に作ってみたのだけど喜んでもらえたのなら良かったわ。 明日香
明日香、結局いつもの口調のままだな。 芹沢
海君のせいだよ! 柚鈴
会長のせいですね。 笑舞
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