たいやき
「失礼します」
小豆の香りを漂わせながら生徒会室へやって来たのは先日の卒業式で心振るわせる演奏を披露した吹奏楽部の部長である吹石美園先輩でした。
「美園ちゃんいらっしゃい。今日はどうしたの?」
「今日は、生徒会の皆さんにお礼をしたくて」
「吹奏楽部の部員が増えたことに関してなら俺たちはただ声を掛けただけでお礼を言われるようなことは何も」
「きっと、会長はそうおっしゃると思っていたので、今日はお礼の代わりに差し入れを持ってきました」
会長の発言を見抜いていた美園先輩は先ほどから小豆の香りで存在感を放っていた紙袋を会長に手渡しました。
「お口に合うかわかりませんが」
「ありがたくいただくわ」
「それでは、私はこれから部活があるので失礼します」
美園先輩はそう言って生徒会室を去っていきました。
生徒会議事録
美園先輩から頂いたたい焼きはもしかして、ユグドラシルにあるお店の物でしょうか? 笑舞
言われてみればそうかもな。 芹沢
美味しいたい焼きだったね。 美沙
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