よわさ
「何かあった?」
偶然……あくまでも偶然、海と二人きりで掃除をしていた私は昨日から作り笑顔で周囲の人たちを誤魔化し続けている海に対してストレートに問いかけました。
「何か? 何もないけど」
「嘘つき」
「……」
何も言い返してこない上に私から視線を逸らす海を見て、明らかに何かがあったことは間違いないと確信しました。
「言いたくないなら別に良いけど。少なくとも、私と美沙はわかるから」
一応、幼馴染なので何でも言い合える仲であるはずの私たちにも言えない悩みがどんな悩みであるかくらいの検討はついていました。
「私も美沙も、踏み込むつもりはないから」
「何も……無いから」
「なら、そんな顔をしないでくれる?」
「明日香と美沙にだけしか、こんな顔見せねぇよ」
ようやくかたい殻で覆っていた弱さを見せた海に私はそっとハンカチを渡しました。
生徒会議事録
明日から試験終了までは生徒会の活動は休みだが、生徒会室に用がある場合は俺に連絡してくれ。 芹沢
オッケー! 美沙
了解! 柚鈴
わかったわ。 明日香
かしこまりました。 笑舞
わかりました。 七海
はぁ、職員室での仕事……憂鬱です。 小雨
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