にたものどうし

明日香 「ねぇ」

美沙  「どうしたの?」

明日香 「七海さんってどんな子?」

美沙  「ナナちゃん? 小動物みたいで可愛い子だよ」

明日香 「そうでなく」

明日香 「内面的な」

美沙  「明日香がそこまで興味を持つなんて珍しいね」

明日香 「一応、これから役員として一緒に働いて行くことになるから」

美沙  「それが理由?」

美沙  「深くは詮索しないでおいてあげるけど」

美沙  「内面的な所で言うと、まっすぐで頑張り屋かな」

明日香 「そう」

美沙  「誰かのためになら特に力を発揮する」

美沙  「そんな子でもあるよ」

美沙  「誰かさんそっくり」

明日香 「はて?」

明日香 「誰の事だかさっぱり」

美沙  「だからこそ心配かな」

美沙  「誰かのために力を出せなくなったら」

明日香 「その程度の覚悟なら生徒会には必要ない」

美沙  「随分と厳しいね」

美沙  「それは、ナナちゃんに言っているのかな?」

美沙  「それとも……」

明日香 「七海さんには感謝している」

明日香 「だから、心が折れるような事はさせない」

美沙  「似ている所がもう一つ」

美沙  「想いが隠しきれていないところ」

明日香 「み み み み み」

美沙  「蝉? 今は冬なのにな~」

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