第16話🍷ワインで1悶着

「彼氏❌1だけど、本当にいい人

なんだ〜娘の美弥ちゃんも

いい子なんだ‼」


「うん、分かる分かる。

美弥ちゃんだっけ?あの子が

声をかけてくれたんだよ。

美弥ちゃんか?美乃の美と

一緒じゃん。」


「うん。偶然‼」


「あ・・・💦って事は美乃は

いきなりママじゃん。

凄‼先の先越された﹏ w

飛び級じゃ﹏ ん。」


美乃はまるで乙女のように

嬉しそうに、彼の話をした。

偶然街で仕事終わりに、

バッタリと出会い

お茶をした。


結菜がズル休みをした次の日

だった。

彼も結菜の事を心配してくれて

居たが、美乃はなるべく雄吾の事を

結菜には、思い出させないように

黙っていた。


それから彼が美乃のマンション

近くに住んで居ることを知り

彼が夜勤の時は、美弥ちゃんを

預かるようになった。

そうしてるうちにお付き合いが

始まった。



彼の元奥さんは彼が仕事で

留守がちだった寂しさから彼氏を

作り彼氏の子供が出来た為、托卵

しようも、日数があわず

浮気バレ、美弥ちゃんを置いて

家を出たらしい。



彼もかなり傷付いていて、

美弥ちゃんと

3人で会う度、彼も美乃も本気に

なったとか・・・。


彼は本気見せるため和歌山県の

実家迄美乃を連れて行ったらしい。


次の日は美乃の実家に1泊して

結婚の許しをもらったと

恥ずかしそうに話てくれた。


「今度合わせてね。」


「結菜もね。」

美乃はニッコリして呟いた。


「は?光寿郎は、友達以下に

格下げよ・・・」


「は?なんで?。」

美乃は格下げ?に疑問を持っ

ようでキョトンとしていた。


「本当だってバツ‼

雄吾より女遊び激しいんだから

シカモ熟女に絞ってるし・・・

ガキはタイプじゃない宣言も

どーかと思ったわよ‼


マジ最低な奴だし。

七人も本気セフレ居ながら

旅先で、熟女調達してんだよ?

どう思う?」



「ふうん?

でも真面目になる宣言

したんだよね?

しかも歯医者まで連れて行った

んでしょ。

結菜を病院迄連れてくって

大変何だよ‼


それだけでも脱帽だよ。

悪い人には思え無いなー」


「ま・・・💦まあね

そうかも、友達迄格上げするよ。

でも結婚話して逃げられたし

まあ、今度彼氏見つけたら

応援してよ。

あいつは駄目‼」


「そっか‼

頑張れ‼」


そんな話をしている時、ある事に

気づいた。


「美乃私、治療費払って

無い・・・どうしよう。

保険証も、持って行って無いし

・・・」


「え?大変ってか

彼が出してんじゃない?

ググれ‼


なんて言う病院?」


「山本歯科」

美乃はパニくってる結菜に代わり

冷静に電話をして聞いてくれた。


「はい、はいそうですか!

分かりました。

ありがとうございます。」


「何?なんだってた?」


「ヤッパリ、彼が払ってるよ。

保険証持って来たら、返して

くれるそうよ。

三割負担の全額だから・・・

一万五、六千円位かな

お高いよ。


良い彼氏じゃん。」


「だけじゃ無いんだ

玄関のドア、元々古くて

蝶番がハズレそうだったけど

彼がぶっ壊して・・・


偉い立派な玄関に生まれ変わって

・・・💦そっちも払って無い‼」


「え?、それはいいんじゃない?

弁償なんだから。」


「そう・・・なんだけど、凄く

高そうなんだ。

幾らかかったか恐くて聞けない。」


「ふうん?

でも弁償のつもりでセキュリティ

心配したんじゃない?

いい人そうじゃん。

結菜の事凄く愛してるふうに

思うけど・・・」


「そうかなぁ!」


とはいえ、ワインがどうのこうの

言ってたなぁ

光寿郎に電話したが出ない。

ラインを送ってみるが

既読付かない。


ン〜やはり結婚って言ったから

嫌になって、逃げ出すんのか?

結婚嫌がってんもんね。

別に嫌がられて迄、結婚迫らないし

逃げられたなんて・・・

恥ずかし過ぎて親には話せない。


付き合って普通の恋人がする様な

事は出来ないって伝わって無いかな

別に付き合ってくれって

迫っても無いし・・・


プライド傷つくわ!


だったら、一万六千円返す。

絶対‼返す

コレは決定事項だ‼



ええと‼ ググる?。

光寿郎の勤め先?


あ〜ぁ寿郎の会社

知らないんだワ?

どこ?何処だ?


大体の会社をインストール

九条コンツェルン東京本社、

まんまやんけ、ココだ‼


ウワ、いっぱい系列あるな‼

専務だから大体本社か?


・・・多分


結菜は首をクネクネ

悩みながらバスに乗る。

給料前の一万六千円は正直

イタイ‼


あの痛みは一万六千円もするのか?

仕方ない、あの痛みを無くして

もらったんだから、山本歯科には

感謝、感謝‼


しかし、給料前のバス賃で

パンが買える

大飯食らいの結菜にとって

可成の出ピ


本社前に立つドカンと立つ‼


スーハースーハ

一応気を沈める為、深呼吸。


結菜の支社とは大違いぃー

まんま丸ごと会社に度肝をぬかれた。


受付に行き

「あの〜専務さんに

会いたいんですけど・・・」


「はい、お約束は何時から

でしょうか?

専務に伺いましてご案内致します。」


「えっと‼ 約束はないです。」

受付の女性はハァ━━ァ...

またか・・・な顔をした。


綺麗でスタイルも良く頭も

良さそうな彼女は


「申し訳ありません。

お約束の無い女性と専務の

接触は、お取り付け出来ません。

御遠慮して頂きます。」

と、キッパリ‼玄関払い。


丁寧なお辞儀と、ニッコリ微笑む

姿を見ていると

(成程、いっぱい女来るんだな!)



「失礼致しました。」

結菜も丁寧に頭を下げたら

余計不信がられた。


ふと頭をあげると五、六人の

スーツを着こなした男性がワイワイ

しながらエスカレーターを

降りてきた。


オーダーメイドの仕立ての良さそう

なスーツ、皆若い、何かの

商談が成立したのか上機嫌

皆ピシッとパリッとした服装。

一際目立つ彼は・・・


光寿郎・・・💦


笑顔が眩しい、悔しいがイケメン

の中にいても一際目立つ‼

やはりイケメンだ、何を着ても

似合う。


回りを囲むのは光寿郎の、部下?


エスカレーターを降りると

「専務〜♡お帰りなさ〜い。」

黒のスーツを着こなした如何にも

美人秘書的な集団が取り囲む!


小学生の時、飴玉落として🐜が

群がる様子を検証したのを

思い出す。


この場合光寿郎が🍬飴玉か?


光寿郎もさすがに会社の女には

手を出さないらしく

一線を引いている様だった。


そんな様子を自販機の横で

チラ見、機会を伺っていた一万六千円

を握りしめて‼


女の子たちがキャアーキャアー

言ってる中を割るように

さっきの受付彼女が入って行く‼

ワインがどーのこーの‼


光寿郎がワイン好きな事を思い

出した。

長崎の夜も言ってたっけ?

美味いワインがあるって‼


「専務さっき女の子が来たわよ

専務に合わせろって、

まだ若かったわよ。

ダメよ・・・若い子そそのかしちゃ‼」


「え?誰だよ‼」


「知らないわよ!

浮気は、許さないからね!」


「はいはいデタデタ」


結菜はユーカリの木にコアラ

がしがみつくみたいに身を乗り出し

会話を聞いていた。


「ハァ馬鹿らしい。

あんな綺麗な彼女いたんだ。」


結菜はフリフリレースのブラウス

とジーパン、スーツか

ワンピースにすれば良かった。

そうすれば光寿郎の好きな

お姉さん系に見えただろうに・・・


いつの間にかあの受付嬢と

勝負している自分に気づいた。


その日は大人しく退散した。

しかし光寿郎は結菜といる時より

グッと大人で素敵過ぎた。


余計距離感を感じ、寂しい

気持ちが押してきた。

デレデレしていないシャキシャキ

した光寿郎・・・


彼がモテるわけだ‼


彼女持ちの光寿郎の世話には

ならねえ‼

心から思った。


私を浮気相手にするとは、

ふてえ野郎だ‼


彼女にとっては今の私こそ夏帆‼


長崎では手も繋いだし

関節キスみたいな事もした。

浮気だ‼


彼女を苦しめない為にも

会わずにこのまま離れよう。

初めからそのつもりだったのに

胸をえぐるような息苦しさは


光寿郎を好きになってしまったん

だと気づいた。


何で今頃好きになるんだ

馬鹿じゃない!

自分を叱りながら自然と足が

早くなる。



もう結婚なんて考え無くても

良いんだよ!


と光寿郎に知らせてあげたい


アンタに彼女居ること知って

しまったんだよっ💢💢ムカムカ‼



アンタにはちゃんと彼女いるし

私に関わるなと言いたい‼



歯科予約の日

近所の酒屋のおっちゃんに

美味しいワインを教えてもらった。


残念だが5万以上のワインは

買えなかった。

金💰💰がねぇー‼


何でワインを購入したかと言うと

女の意地、私が虫歯にならなければ

あの山本歯科に光寿郎は行かなかった。

ワインの話も出なかった。

ここはケジメをつけなければ


光寿郎に、びた一文世話に成りたく

無い。

高いワインじゃ無いけど、普通

呑むくらいならパパの飲んでる

焼酎より、遥かに高い。


高級クラブで呑む様な、たっかーい

庶民に手が届かないような代物

じゃ無いけど・・・


酒屋のおっちゃんの舌を信じて

一万六千円を握りしめて

5万のワインを袋に入れて

山本歯科へ突入‼


治療が終わったあと会計は

運良く奈緒さんだった。


「あの‼ コレ光寿郎からです。

それとこのお金、光寿郎に

渡してもらえませんか?」


「え、保険証持って来たなら

現金を返しますよ。」


「はい、光寿郎が払ったん

ですし、コレ彼に返して貰って

いいですか?」

1万六千円を茶封筒に入れて

差し出した。


結菜は三割の負担をして

残りは返してもらった。


「え?えっと?結菜さんが

返したら?光寿郎と喧嘩でも

したの?」


「私達、別れましたってか

彼には、彼女ちゃんといました。

なので、もう合うつもりは無いん

です。」


「ん?良く分からないけど・・・

光寿郎は了解してるの?」


「え?えっと連絡キラれて

多分大丈夫です。」



「そう。分かりました。

電話しておくわね。」


結菜はニッコリしながら外に出た。

おっ大人ぁ〜やっぱり光寿郎が

ガキと呼ぶだけ私は色気ナイワ‼



歯科クリニックも閉まる頃


「おかしいな電話繋がらないわ

どーしたんだろ。

ワインのお礼言いたいのにね。」


「ん?ちゃんと合ってる?」


「番号?うん。合ってるよ。」


すると病院の電話が鳴った。

「おう、光寿郎、電話繋がらない

ってオレの奥さんがボヤいてるぞ‼?」


「ああ、仕事で、外国に行ってて

携帯スラれたんだ‼

電話会社に連絡して端末止めてサ

今日の昼帰りついて、

仕事もあつて、愛莉に携帯

用意して貰ってたんだよ。」


「ああ、奈緒の可愛がってる

後輩か?


あっそうそうワインありがと

アレ奈緒の好きな奴だったワ」


「ん?ワイン‼

今日愛莉に頼んだんだけど・・・

早くね」


「え?ああ愛莉って・・・?

いや彼女じゃないよ!

あの子が持って来たぞ

お前にこの間の治療費も置いて

奈緒に預けてあるし・・・

別れたのか?

光寿郎には彼女がいるって

彼女そう言ってたらしいぞ‼」


「は?別れた?結菜がそう

言ったのか?」


「らしいぞ!

兎に角近いうちに

遊びに来いよ。」ブチッ



「どうしたの?専務」


「ああ、今日は用事があって

早めに、帰る。

携帯ありがとな!

バックアップもありがとう。」


「直ぐ使えて良かったわ。

そうそう父がワイン高いけど

いいのが入ってるって‼


幾ら位のがいいの!?

ああ、適当のでいいよ。

山本達と飲むから・・・。」


「ああ、

確か奈緒先輩の旦那さん。」


「うん。」


「もっといいのあるけどいいの‼

光寿郎なら手軽な値段で良い

って言ってるけど・・・」



何もかも愛莉に、任せにしたのが

悪かったかもしれないが

付き合っていたセフレ全員

消去されていた。


勿論それは構わない・・・

しかし結菜の連絡先も消されて

いた。愛莉が悪意を持って

やったのか?













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