第4話 そうゆう事なのね。

 夢ってほとんど覚えてないけど、夢の中は夢特有の突飛な出来事があるにしても淡々と進行するんだね。


 〜○〜


 あそこか、あそこにあるのは、炎を纏った不動明王像。

 纏いし炎も石で造形されている。

 真っ赤に染められた岩の炎。


 ただし、今はね、それ岩なのに揺れてるんだよ炎見たいに岩なのに…。

 # 夢の中だからか、求めてるのかな自分が。炎が揺れる事を…。

  岩だけどね。。。#


 風は~、ちょうど炎を揺らすように不動明王像の後ろから吹いてくる。

 やはりその後ろが気になるから、

 不動明王像に真言〝ノウマク サンマンダ バザラダン カン〟唱えて

 精神をしっかりさせて横を通る。

 # 不動明王真言は、何事にも揺るがない剣の強さを精神に纏うだったかな。

  母方の婆ちゃんから沢山教わってるから知ってる訳#


 なんとなんと、不動明王像の後ろは、少し凹みだけど木の根とかが絡み出ている行き止まりだ。

 #何故揺れる?風とそれに揺れる炎、岩なのに。。。は、

 どう解釈するのよコナン君(笑)#


 凹みをよくよく観察すると、そう岩清水の源泉が絡み合う根の向かう先にトクトクと湧き出ている。

 その岩清水の源泉から風は吹・い・て・いた。

 ゆらりゆらりと、岩の炎が揺らし照らす洞窟の壁面。

 岩清水の源泉の水の中から不思議だけど風が吹き上がる。

 よくよく見ると、岩清水の湧き出る源のポコポコ砂が舞う水底には、青い雪のクリスタルのような光がチカチカと瞬いている。

 冷たい水面に触れ、そのまま指先を瞬くクリスタルに近づける。


 共鳴音キーンもドンドン大きく鳴り響く…。


 キーーーーーーーーーーーーん。


 指先がクリスタルに触れたと、思った瞬間、消えた、止まったキーン。

 ポコリ、ポコポコ、ボコボコガガガ~と、クリスタルから水が噴き出して、炎揺らめく炎の岩の背面に吹きかかる。


 うわーっ!


 とほぼ水を浴びながら見ているとクリスタルからの水は和らぎ、元の穏やかな湧き水の源泉に戻った。


 ビックリしたなモー。


 と、クリスタルを覗き見ようとした時、猛吹雪のような、荒れ狂う雪と風に背中から襲われる。


 痛っ、寒い~と、振り返ると…。


 石の炎の背面に、ぽっかりと空洞が空いている。

 その先には、雪景色とよくセットな針葉樹の木々が丸い望遠鏡で覗いたように遠くに見える。


 そして、冷気が足元から<コ~>と、這い寄る芯から冷える本物雪国の冷気。

 # 幾ら夢の中とは言え、記憶の扉の記憶の断片は真夏。

  雪国の冷気で凍結していく地面、リアル現世では真冬の仙台の凍結道路の経験があるくらいしかないからここまでリアルに再生出来ないけどな〜?と…。

  しかも岩清水の源泉も凍りが張っているのは、ちょっと想像力超えていないかい!#


 空洞は、雪国へのゲートのようにぽっかりと、招き入れるようにしーんと静かに佇む。


 さて、そうゆう事なんだね。


 〜○〜


 そうゆうこと!ここが更なるゲート。

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