第6話 爽やかな朝

 チュンチュン…


 魔王サタンの寝室にスズメのさえずりが聞こえる。寝室の真ん中には巨大なベットが配置されていた。寝ている魔物は人間の少年にそっくりで巨大なベットに似つかわしく無いほど小柄だ。

 サタンは清々しい日差しに目を覚ました。つい昨日まで光りがささず、生命も寄せ付け無かった魔王城だが大魔王サタナキアが亡くなった今、城の周りの暗雲が去り、明るい光りが入る。


「スズメか…、いつか魔物にしてやるから待ってろよ」


 自分にスズメを魔物にするほどの魔力が無い事は分かっていた。今は魔力をガンガン使って魔力の許容を成長させるのだ。水玉パジャマを脱いで、魔王着に着替える、真っ赤なマントがチャームポイントだ。

 着替えが終わると玉座に向かった、今日はグリーンスライムを造るんだ。


「カビなら掃除しときましたよ」


 ニカッと爽やかな笑顔で答えるギャバだが、こういう奴を本当の悪魔って言うんだなって思った。

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