鈴麗GALsBOUT―RGB ラウンド2

天球儀ナグルファル!d(*´ω`🎀)

第1話 シャルロット

 「シャルロット様、どこですか!?

シャルロット様ー」

執事のセバスが投げかける視線の先に人影は

みあたらない。それもそのハズ。

わたくしは、彼の頭上、樹の上で気配を

殺しているのですもの。

次に闘う鈴麗という

ジェネ・チャイナ代表の選手―モニターで

穴があくほど何度も先の試合を確認したもののその闘い方に優雅さや品の良さも感じられない。とても野蛮。でもわたくしは油断はしませんの。そうどんな相手だって。

「お嬢様。お茶の時間です」

紅茶の香しい匂いがわたくしの鼻を刺激する。ああ…なんて優雅な香り、、


(ぎゅるるるー)しまった!?お腹の音が!!!


「むッ!?そこですなッ」セバスのステッキが下方から突き上げてくる。


 ふふっ…こんな事で動じるわたくしではありません。と、セバスの杖はまだ確信を持った強さとスピードではありませんもの。

気配を悟られぬよう軽やかに

ステッキを避けた先に…蛇、、ヘビ!?

「キャァァァァ」

「これはこれは。お嬢様。時間きっかりの

ご到着ですね」とセバスは腕時計を確認する。

が、続けて

「時間きっかりを守られるのは

大変素晴らしいのですが、蛇が気配を殺してお嬢様を狙っていたようですので、以後樹に登られる際にはお気をつけを。お嬢様は

真面目なのは取り柄ですが焦りすぎてドジな一面がありますのでセバスはとても心配です。

あと腰元のサーベルを傷つけぬよう、くれぐれ…

「わかりましたわ。もう結構ですのよ、セバス」

今日も敵わなかった。セバスに手ほどきを

受けて幾年。

強い貴婦人にならなければまだ見ぬ

愛しの殿方に愛されるなど夢のまた夢。

「まずは鈴麗選手に勝って夢にお近づき下さいホッホッホ」

悪びれない態度。そう。わたくしに勝てるのは優雅さと品で敵わないセバスだけ。

あんな野蛮猿女には負けませんわ。


 鈴…麗…







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