囲まれた


おれは唾を吐いた

舗装道路に

ただ心に正直でありたいと思っただけだ

敵を作らなくては

自分自身を追い詰めなくては卑怯なんじゃないかって

奇妙な正義感が働いたのだ

へらへらと懐柔することを良しとしなかった

みんなに好かれるなんて所詮、二流さ

この世界は屑ばかり

そこから始めなくてはならない

愛とか夢とか

そんなのは全部、嘘っぱち

おれの周りを絶望がぐるりと取り囲んでいる

なんつーかさ

勝機の無い敵に戦いに挑むとき

少しだけ笑いたくなるだろ?

今そんな感じさ


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