新人賞


おれは

新人賞を取った

文学の

やった

そう思った

おれはぶん取った新人賞を眺めた

かなりでかいな

そう思った

顔面を近付けて匂いを嗅ぐと酸っぱかった

やはり夢だった

「ちぇ」

おれは起きて早速、床に唾を吐き捨てた

隣りで寝ていた妻の顔面に直撃した

妻は起きなかった

多分、隕石が落ちて来ても起きやしないだろう

永遠におれの朝御飯を作らないつもりなのだ


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