凶暴なチワワ


おれの中で凶暴なチワワが目覚め始めた

「くう~ん」

言葉とは裏腹に

目の前の景色を破壊しろと急かすのだ

おれは抵抗をした

何しろ相手はチワワ

その気になれば足で踏み潰すことだって可能なように思えたのだ

甘い

このチワワは日本刀を持ってこちらをじっと睨み付けている

おれがあと一歩そちらに踏み込んだら一刀両断だったろう

今ここにおれはいなかったろう

チワワ

その屈強な上腕二頭筋

抱かれたい男ナンバーワンだった

犬だけに………

チワワはこの冗談を大層、気に入っておれは褒美として首から上を取り外し可能にしてもらった


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る