あれ
まあなんつーか
あれだよ
あれ
結局は
あれなんだね
なんだかんだ言ってもさ
最終的にはあれ
そこに行き着いてしまう
あーあ
おれは呟いた
溜息がこぼれるよ
若い時はさ
もしかしたら違うのかな?
なんて
そんなことを思ったりしたこともあったけれど
やっぱりあれだった
あれ以外、無いんだね
あればっかり
おれは叫んだ
「あれしかねえじゃん!」
きょええっ
悲鳴も上げた
隣りにいた友人は社会の窓からちんちんを出しっぱなし
こいつもあれだった
ただしおれの言っているあれとはまた別のあれだけどな
こいつのあれはまた違う方面のあれだけどな
あれ
とにかくこの世界はそれで満たされている
ん?
なんかおかしくねえ?
これ本当にあれなのか?
ああ
おれどうかしていたわ
これはあれじゃないわ
………いやまてよ
注意深くそいつを見つめる
やっぱりあれなのか?
形態が違うだけなのかもしれない
おれは近付いてくんくんと匂いを嗅いでみた
ぽろりと鼻が落ちた
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